先週のリスクオフ・ショックが1週間で沈静化した週。VIXは週間-17.8%で17.68へ低下し平常ゾーンへ回帰、金曜(6/12)には日経+2.8%・Gold+3.0%・Silver+6.2%と株式・貴金属が一斉に急反発しました。一方でWTI原油が週間-6.25%(月間-16.1%)と急落し、先週高まった地政学リスクの後退が鮮明に。暗号資産は安値圏で下げ止まり(BTCは週間+1.3%で1,024万円・ETHは-0.76%)。FXはドル円が160円台の真のパーフェクトオーダーを維持し唯一の強さ、先週のドル全面高はやや一服してEUR/USD・GBP/USD・NZD/USDが小反発しました。先週「VIXが20台に定着するか一時的スパイクで終わるか」と注目した点は、一時的スパイクで終わりという結果になりました。
VIX指数は17.68で週間-17.806%(-3.83ポイント)と急低下。先週21.51まで急騰した「警戒ゾーン」から、わずか1週間で17台の平常ゾーンへ回帰しました。週前半は週間高値23.34まで上昇する場面もありましたが、金曜(6/12)に前日比-9.053%(-1.76ポイント)と下落し落ち着きました。レンジ内位置は12.4%と先週の31.5%から低下、SMA25(17.62)も下回りました。月間では-4.069%(-0.75ポイント)とマイナスに転じています。先週「VIXが20台に定着するか一時的スパイクで終わるか」と注目しましたが、結果は一時的なスパイクで終了しました。
日経平均は66,020円で週間-0.853%(-568円)と小幅安ながら、週内は大きく振れました。週間安値では62,336円まで下押しする場面がありましたが、金曜(6/12)に前日比+1,803円(+2.807%)の急反発で66,020円まで戻しました。レンジ内位置は84.8%。SMA25(64,194円)・SMA50(60,863円)は引き続き下方にあり上昇トレンドは維持、月間では+7.508%(+4,611円)と大きなプラスを保っています。先週末の反落から一転、週末にかけてリスクオフが落ち着き買い戻しが入った形です。
NYダウは51,202ドルで週間+0.660%(+335ドル)と続伸。先週末の反落から切り返し、レンジ内位置は93.1%と高値圏を回復しました。100日間高値51,660ドルに再び接近しています。SMA25(50,409ドル)・SMA50(49,559ドル)は下方にあり上昇トレンドは堅持、月間では+2.275%(+1,139ドル)のプラス。日経が週末の急反発でようやくプラス圏に戻したのに対し、NYダウは週を通じて相対的に底堅く推移しました。
米10年国債利回りは4.49%で週間-1.080%(-0.05ポイント)と小幅低下。先週の4.54%から少し落ち着きました。レンジ内位置は72.6%と先週の79.3%からやや低下。SMA25(4.51%)はわずかに下回り、SMA50(4.42%)は上方という位置です。月間では+0.583%(+0.03ポイント)とほぼ横ばい。リスクオフが和らぐ中で、先週見られた「株安・債券安の同時進行」は解消に向かい、利回りは落ち着いた動きとなりました。
ビットコインは10,240,402円で週間+1.325%(+133,889円)と小反発。先週1,000万円を割り込んだ水準から、今週は1,024万円台まで戻し下げ止まりの兆しを見せました。週間安値9,746,436円で再び1,000万円割れを試したものの、引けにかけて回復。レンジ内位置は22.1%と先週の8.2%から改善しました。ただSMA25(11,072,998円)・SMA50(11,771,924円)は大きく上方にあり、月間では-16.314%(-1,996,264円)と依然として大幅マイナス。本格反発には至っていません。
イーサリアムは268,693円で週間-0.758%(-2,053円)とほぼ横ばい。先週25万円台まで崩落したところから26万円台後半でもみ合い、BTCと同様に下げ止まりつつあります。レンジ内位置は18.4%と先週の3.1%から改善。ただSMA25(300,298円)・SMA50(330,240円)は大きく上方で、月間では-19.430%(-64,798円)と大幅マイナスのまま。安値圏での横ばいが続いています。
WTI原油は84.88ドルで週間-6.251%(-5.66ドル)の急落。今週のマーケットで最も大きな下落となりました。週間始値93.00ドルから一貫して下げ、金曜も前日比-2.83ドル(-3.227%)と続落。SMA25(95.10ドル)・SMA50(96.74ドル)を大きく下回り、レンジ内位置は42.8%。月間では-16.102%(-16.29ドル)と二桁マイナスです。先週は供給不安(地政学リスク)で97ドル台まで急騰する場面もありましたが、そのリスクプレミアムが今週一気に剥落しました。
金は4,215.0ドルで週間-2.815%(-122.1ドル)と続落しましたが、週末に切り返しました。週間安値では4,031.0ドル(100日間安値)まで下押ししたものの、金曜(6/12)に前日比+124.7ドル(+3.049%)と急反発。SMA25(4,477.21ドル)は大きく上方にあり、レンジ内位置は11.8%と安値圏が続きます。月間では-9.899%(-463.1ドル)のマイナス。100日安値タッチからの金曜反発で、ひとまず下げ止まりを試している段階です。
銀は67.86ドルで週間-1.572%(-1.08ドル)と小幅安。週間安値63.74ドルまで下げた後、金曜(6/12)に前日比+3.97ドル(+6.221%)と大きく反発し67ドル台を回復しました。SMA25(75.22ドル)は大きく上方にあり、レンジ内位置は11.2%と安値圏。月間では-20.083%(-17.05ドル)と二桁の大幅マイナスが続いています。週末の急反発は目立ちましたが、月間の下落基調を覆すには至っていません。
白金は1,709.2ドルで週間-4.621%(-82.8ドル)の下落。金曜に前日比+46.6ドル(+2.803%)と反発したものの、週間安値1,662.6ドルまで下げた分を取り戻しきれず、レンジ内位置は3.9%と100日間の最安値圏に張り付いたまま。SMA25(1,916.0ドル)を大きく下回り、月間では-17.965%(-374.3ドル)と大幅マイナスです。Gold・Silverが金曜に大きく反発する中、白金は最も戻りが鈍く、貴金属の中で最弱の状態が続いています。
上海総合(4,031.51)は週間+0.094%(+3.78ポイント)とほぼ横ばい。SMA25(4,099.65)を下回り、レンジ内位置は51.0%と100日レンジの中間。月間では-2.512%(-103.88ポイント)のマイナスです。一方インドSENSEX(75,528)は週間+1.730%(+1,285ポイント)と反発。先週の下落から切り返し、SMA25(75,015)を上回りました(SMA50は75,900で上方)。レンジ内位置は27.8%、月間では+0.171%(+129ポイント)とプラス圏に復帰。新興国株式はリスクオフ沈静化の流れに乗って持ち直しました。
チャートをざっくり3グループに分けると——
🟢 上昇・反発したもの(リスク選好の回復):NYダウ(+0.66%・レンジ内93.1%)、インドSENSEX(+1.73%)、NZD/USD(+0.64%反発)、GBP/JPY(+0.46%・全SMA上回復)、USD/CAD(+0.34%・75日高値接近)、EUR/JPY(+0.35%)、日経平均(金曜+2.8%急反発)、Gold(金曜+3.0%反発)、Silver(金曜+6.2%反発)
🔴 下落したもの:WTI原油(-6.25%・月間-16.1%)、Platinum(-4.6%・レンジ内3.9%)、Gold(週間-2.8%)、Silver(週間-1.6%・月間-20%)、CAD/JPY(-0.40%)、CHF/JPY(-0.21%)
🟡 横ばい・下げ止まり:USD/JPY(±0%・160円台の真のPO継続)、BTC(+1.3%・1,024万円で下げ止まり)、ETH(-0.76%・安値圏でもみ合い)、日経平均(週間-0.85%)、上海総合(±0%)、米10年利回り(-0.05pt)、EUR/USD・GBP/USD(全SMA下で小反発)、VIX(-17.8%で17台へ低下)
ひと言でまとめると、「リスクオフ・ショックが1週間で沈静化──VIXは17台へ低下、金曜に株・貴金属が一斉反発。原油は地政学リスク後退で週間-6.25%急落、暗号資産は安値圏で下げ止まり、ドル円は160円台の真のPOを唯一キープ」という週でした。先週「VIXが20台に定着するか一時的スパイクで終わるか」が焦点と書きましたが、結果は一時的なスパイクで終わり、市場は急速に落ち着きを取り戻しました。象徴的なのが金曜(6/12)の動きで、日経+2.8%・Gold+3.0%・Silver+6.2%・VIX-9%と、株式と貴金属が同時に急反発しました。一方で先週97ドル台まで跳ねた原油は地政学リスクの後退とともに84ドル台へ急落し、月間-16%に。来週は、原油安が続くかどうか、暗号資産が本格反発に転じるか、そしてドル円が160円台を維持できるかが注目点です。
ドル円は160.207円で週間-0.054%(-0.086円)とほぼ横ばい。先週リスクオフのドル買いで乗せた160円台をしっかり維持しました。SMA25(159.162円)・SMA50(158.960円)・SMA100(157.831円)・SMA200(155.643円)の4本すべてを上回り、SMA配列も「25>50>100>200」の上昇パーフェクトオーダー。つまり真のパーフェクトオーダー(移動平均線がきれいに並び、価格がそのすべての上にある状態)で、今週の15ペアの中で唯一この強い形を保っています。週間高値は160.602円で、75日間高値160.723円に再び迫りました。SMA200乖離率は+2.933%。
先週リスクオフで一斉に反落したクロス円は、今週はまちまちの展開でした。最も底堅かったのがGBP/JPY(214.770円、週間+0.457%)で、SMA25(213.886円)を含む全SMA上を回復(配列は混在)。EUR/JPY(185.311円、+0.353%)もSMA25(185.119円)を上回りましたが、SMA50(185.510円)はわずかに下回り混在の形。一方AUD/JPY(112.872円、-0.026%)はほぼ横ばいで、SMA25(113.696円)・SMA50(113.423円)を割り込んだままSMA100・SMA200のみ上方(配列は上昇PO)。CHF/JPY(200.960円、-0.207%)はSMA25・SMA50・SMA100の3本を下回り、SMA200(196.864円)のみ上方という最も弱い形が続いています。
EUR/USDは1.1571で週間+0.382%(+0.0044ドル)と小反発。先週のドル全面高がやや一服し、ユーロが対ドルで買い戻されました。ただSMA25(1.1632)・SMA50(1.1671)・SMA100(1.1690)・SMA200(1.1677)の4本すべてを下回る「全SMA下」は5週連続で継続(配列は混在)。各SMAとの乖離率は-0.5〜-1.0%で、先週より縮小したものの戻りは限定的です。週間安値1.1504は75日間安値1.1414に近い水準です。
GBP/USDは1.3407で週間+0.520%(+0.0069ドル)と反発。先週1.33台まで下げたところから1.34台手前まで戻しましたが、SMA25(1.3439)・SMA50(1.3464)・SMA100(1.3472)・SMA200(1.3418)の4本すべてを下回る位置(配列は混在)は変わらず。最も近いSMA200(1.3418)を回復できるかが目先の焦点です。週間高値1.3428はSMA200のすぐ手前で頭打ちとなりました。
先週リスクオフで総売りとなった資源国通貨は、今週は下げ止まりました。NZD/USD(0.5835、週間+0.642%)は先週-3.20%の急落から小反発しましたが、SMA25(0.5881)・SMA50(0.5874)・SMA100(0.5900)・SMA200(0.5837)の4本すべてを下回る「全SMA下」のまま(配列は混在)。AUD/USD(0.7049、+0.035%)はほぼ横ばいで、SMA25(0.7145)・SMA50(0.7137)・SMA100(0.7080)を下回りSMA200(0.6838)のみ上方(配列は上昇PO)。先週崩れた形からの本格回復には至っていません。
先週のドル全面高はクロス円・対欧州通貨では一服しましたが、このグループではドル高が続きました。USD/CAD(1.3985、週間+0.341%)は4本のSMAすべてを上回り、週間高値1.4024は75日間高値1.4024と並ぶ水準まで上昇(原油安がカナダドルの重しに)。USD/CHF(0.7967、+0.058%)もSMA25(0.7873)・SMA50(0.7866)・SMA100(0.7831)・SMA200(0.7907)の全SMA上を維持。EUR/CHF(0.9219、+0.497%)はSMA25・SMA50・SMA100の上、SMA200(0.9231)のみ下回る混在で、CHFは対ドル・対ユーロともに弱含みです。
EUR/GBP(0.8626、週間-0.102%)は小幅安で、SMA25(0.8654)・SMA50(0.8668)・SMA100(0.8676)・SMA200(0.8703)の4本すべてを下回る下降パーフェクトオーダーを維持。ユーロがポンドに対して弱い構図が続いています。EUR/AUD(1.6418、+0.471%)はSMA25(1.6280)・SMA50(1.6354)の上、SMA100・SMA200は下方という下降パーフェクトオーダー配列が継続。CAD/JPY(114.510円、-0.404%)は原油安が重しとなり下落、SMA25・SMA50・SMA100を下回りSMA200(112.655円)のみ上方の混在で、クロス円の中では軟調でした。