先週の「完全リスクオン・VIX15台」から一転、全面リスクオフ・ショックに見舞われた1週間。VIXは週間+40.4%(金曜1日で前日比+39.7%)急騰し21.51へ。暗号資産が歴史的暴落──BTCは週間-14.3%・月間-20.7%で1,000万円割れ(レンジ内8.2%)、ETHは週間-21.5%・月間-25.7%(レンジ内3.1%)。貴金属も総崩れでGold-4.9%・Silver-8.8%・Platinum-6.8%(レンジ内0.0%=100日最安値)。株式は日経68,786円・NYダウ51,660ドルの新高値タッチ後に反落。FXはリスクオフのドル全面高でUSD/JPYが160円台、USD/CHF+2.0%。先週指摘した「VIX極端な低水準後の突発調整リスク」が現実化しました。
VIX指数は21.51で週間+40.405%(+6.19ポイント)の大噴火。とりわけ金曜(6/5)1日で前日比+39.675%(+6.11ポイント)と急騰し、週間安値15.18から週間高値21.57へ一気に跳ね上がりました。先週の15.32・レンジ内4.3%という歴史的低水準から一転、レンジ内位置は31.5%まで急上昇。20の節目を明確に上抜け、市場に警戒感が一気に広がりました。SMA25(17.19)・SMA50(18.99)も上回り、月間では+25.131%(+4.32ポイント)の上昇です。先週「VIX極端な低水準後の突発的な調整に警戒」と指摘した通りの展開となりました。
日経平均は66,588円で週間+0.390%(+259円)と小幅高ながら、週内では大きく振れました。週間高値では68,786円と100日間新高値を再び更新しましたが、金曜(6/5)に前日比-883円(-1.308%)の反落となり、週間安値65,551円まで下押しする場面も。終値66,588円でレンジ内位置は87.9%。月間では+6.178%(+3,874円)とプラスを維持しています。SMA25(63,410円)・SMA50(59,683円)は大きく下方にあり上昇トレンドは崩れていませんが、68,786円の新高値からは約2,200円下げて引けており、週末の反落が目立ちました。
NYダウは50,867ドルで週間-0.325%(-166ドル)と小幅反落。週間高値51,660ドルで100日間新高値を更新しましたが、金曜(6/5)に前日比-695ドル(-1.348%)と大きく下落し、50,867ドルで引けました。レンジ内位置は88.0%と先週の99.0%から低下。SMA25(50,154ドル)・SMA50(49,071ドル)は引き続き下方にあり上昇トレンドは維持されていますが、月間では+2.560%(+1,270ドル)と伸びが鈍化しています。日経と同様、新高値タッチ後の週末反落が目立つ展開でした。
米10年国債利回りは4.54%で週間+1.864%(+0.08ポイント)と再び上昇。先週の4.45%から戻し、週間高値4.55%。レンジ内位置は79.3%と先週の68.0%から上昇しました。SMA25(4.48%)・SMA50(4.40%)を上回る位置に。月間では+3.279%(+0.14ポイント)の上昇です。リスクオフ局面で通常は「債券買い(利回り低下)」が出やすいものの、今週は利回りが上昇しており、株安・債券安・暗号資産安が同時進行する「リスク資産全般からの資金流出」の様相を呈しています。
ビットコインは9,753,375円で週間-14.339%(-1,632,648円)の大暴落。4週連続の下落で、ついに1,000万円の大台を割り込み975万円台まで急落しました。週間安値9,465,591円は100日間安値そのもので、レンジ内位置は8.2%と100日間レンジのほぼ最低圏へ。SMA25(11,730,258円)・SMA50(12,066,075円)を大きく下回り、月間では-20.702%(-2,546,330円)という記録的なマイナスです。5月中旬の100日新高値1,296万円からは実に約-25%の下落となりました。
イーサリアムは251,077円で週間-21.492%(-68,732円)の大暴落。BTCを上回る下落率で、35万円台から一気に25万円台まで崩落しました。週間安値246,702円は100日間安値で、レンジ内位置は3.1%とほぼ最安値圏。SMA25(322,722円)・SMA50(344,743円)を大きく下回り、月間では-25.712%(-86,901円)という壊滅的なマイナスです。BTC(-14.3%)よりさらに弱く、リスクオフ局面で投機性の高いアルトコインがより激しく売られる典型的なパターンが出ています。
WTI原油は90.54ドルで週間+3.640%(+3.18ドル)と反発。先週87ドル台まで暴落していたところから、週間高値97.00ドルまで戻す場面もありましたが、金曜は前日比-2.5ドル(-2.687%)と再び下落し90.54ドルで引けました。週間始値88.50ドル比ではプラスですが、終値ベースでは高値から大きく押し戻された形。SMA25(97.43ドル)・SMA50(97.87ドル)はともに上方にあり、レンジ内位置は52.4%。月間では-4.504%(-4.27ドル)とマイナスを維持しています。
金は4,337.1ドルで週間-4.899%(-223.4ドル)の急落。先週は小幅反発していましたが、今週は一転して大きく下落しました。週間安値4,319.1ドルが終値近辺で、SMA25(4,560.31ドル)・SMA50(4,624.06ドル)を大きく下回り、レンジ内位置は15.9%と先週の31.6%から急低下。月間では-7.717%(-362.7ドル)と大きなマイナスです。リスクオフ局面で「安全資産」とされる金まで売られたのは、利回り上昇と米ドル全面高、そして暗号資産・貴金属を含めた換金売り(現金確保)の動きが背景とみられます。
銀は68.94ドルで週間-8.825%(-6.67ドル)の大幅下落。週間高値76.03ドルから週間安値68.65ドルまで一気に下落し、70ドルの大台を割り込みました。SMA25(77.17ドル)・SMA50(76.13ドル)を大きく下回り、レンジ内位置は13.0%と先週の24.1%から急低下。月間では-13.498%(-10.76ドル)と二桁マイナスです。金(-4.9%)以上に下落率が大きく、工業需要の側面も持つ銀がリスクオフでより激しく売られました。
白金は1,792.0ドルで週間-6.773%(-130.2ドル)の急落。週間安値1,792.0ドルがそのまま終値となり、レンジ内位置は0.0%──100日間の最安値に沈みました。SMA25(1,975.33ドル)・SMA50(1,988.30ドル)を大きく下回り、月間では-12.504%(-256.1ドル)と大幅マイナス。先週レンジ内9.7%だった白金がついに最安値を更新し、貴金属の中で最も弱い動きが続いています。Gold・Silver・Platinumの3品目すべてが今週急落し、貴金属セクター全体が総崩れとなりました。
上海総合(4,027.74)は週間-1.004%(-40.83ポイント)と反落。SMA25(4,130.00)を下回り、レンジ内位置は50.2%と100日レンジの中間まで低下。月間では-3.642%(-152.22ポイント)とマイナスに転じました。インドSENSEX(74,243、データ日:6/5)は週間-0.712%(-532ポイント)と続落。SMA25(75,664)・SMA50(75,888)の両方を下回り、レンジ内位置は18.8%と先週の30.1%から低下。月間では-4.626%(-3,601ポイント)と大きなマイナスです。先進国株式(日経・NYダウ)が高値圏を維持する中で、新興国株式はより明確に下落しており、リスクオフの影響を強く受けています。
チャートをざっくり3グループに分けると——
🟢 上昇したもの(リスクオフの避難先):VIX(+40.4%急騰・21.51)、USD/JPY(+0.66%・160円台)、USD/CHF(+1.98%・全SMA上)、USD/CAD(+1.04%・全SMA上)、米10年利回り(+0.08pt・4.54%)、EUR/AUD(+0.75%)、EUR/CHF(+0.77%)、WTI原油(+3.64%反発も90ドル台)
🔴 下落・暴落したも(リスク資産):ETH(-21.5%・月間-25.7%)、BTC(-14.3%・月間-20.7%・1,000万円割れ)、Silver(-8.83%・月間-13.5%)、Platinum(-6.77%・レンジ内0.0%最安値)、Gold(-4.90%)、NZD/USD(-3.20%)、AUD/USD(-1.95%・真のPO崩壊)、AUD/JPY(-1.27%)、CHF/JPY(-1.25%)、EUR/USD(-1.15%)、GBP/USD(-0.88%)、上海総合(-1.00%)、インドSENSEX(-0.71%)
🟡 横ばい・新高値後の反落:日経平均(+0.39%・68,786円新高値後に反落)、NYダウ(-0.33%・51,660ドル新高値後に反落)、GBP/JPY(-0.22%・全SMA上維持)
ひと言でまとめると、「VIX+40%大噴火でリスクオフ・ショック──暗号資産が歴史的暴落(BTC1,000万円割れ・ETH月間-26%)、貴金属総崩れ、株式は新高値後に反落、避難先は米ドル現金のみ」という週でした。先週「VIX15台・レンジ内4.3%の極端な楽観には突発的な調整への警戒が必要」と指摘した通り、わずか1週間で完全リスクオンからリスクオフ・ショックへ急転換しました。特徴的なのは、株安・債券安(利回り上昇)・金安が同時進行し、資金の避難先が米ドル現金に集中したこと。暗号資産はBTC・ETHともに歴史的な暴落となり、Platinumは100日最安値、Silverも月間-13.5%と貴金属が総崩れ。来週はVIXが20台に定着するか一時的スパイクで終わるか、そして日経68,786円・NYダウ51,660ドルの新高値が維持されるかが最大の焦点です。
ドル円は160.293円で週間+0.656%(+1.044円)と上昇し、160円台に乗せました。週間高値は160.343円で、75日間高値160.723円に迫る水準。リスクオフ局面では通常「円買い」が出やすいものの、今週は世界的なリスクオフでも米ドルがそれ以上に買われ、ドル円は上昇しました。SMA25(158.515円)・SMA50(158.872円)・SMA100(157.727円)・SMA200(155.321円)の4本すべてを上回る位置を維持し、SMA200乖離率は+3.201%。SMA配列は混在(SMA50>SMA25の逆転が残る)ですが、価格はすべてのSMAの上で安定しています。
先週「4ペアすべて真のパーフェクトオーダー」だったクロス円が、今週はリスクオフの円買い戻しでそろって反落しました。AUD/JPY(112.901円、週間-1.273%)はSMA25(113.741円)・SMA50(113.112円)を割り込み、SMA100・SMA200のみ上方に。SMA配列は上昇POを維持。CHF/JPY(201.376円、-1.251%)はSMA25・SMA50・SMA100の3本を割り込み、SMA200(196.429円)のみ上方という弱い形に転落(先週の真のPOから一転)。EUR/JPY(184.660円、-0.536%)もSMA25・SMA50を割れて混在に。一方GBP/JPY(213.793円、-0.223%)は小幅安ながらSMA25(213.605円)含む全SMA上を維持し、相対的に底堅い形でした。
EUR/USDは1.1527で週間-1.153%(-0.0134ドル)の下落。先週まで1.166〜1.170の収束ゾーンで揉み合っていたものが、今週はリスクオフのドル全面高で下放れし、1.15台前半まで下落しました。SMA25(1.1665)・SMA50(1.1669)・SMA100(1.1696)・SMA200(1.1680)の4本すべてを下回る位置が4週連続で続き、各SMAとの乖離率は-1.2〜-1.4%まで拡大。SMA配列は混在です。週間安値1.1522は75日間安値1.1414に接近しており、下値模索が続いています。
GBP/USDは1.3337で週間-0.882%(-0.0119ドル)の下落。先週はSMA50・SMA200の上にあったものの、今週はドル全面高でSMA25(1.3480)・SMA50(1.3452)・SMA100(1.3476)・SMA200(1.3421)の4本すべてを下回る位置に転落しました。SMA25乖離率は-1.059%。SMA配列は混在で、週間安値1.3331は5月中旬の急落時の安値水準に接近しています。ポンドはドルに対して明確に弱く、75日間高値1.3657からは後退した位置です。
リスクオフで資源国通貨が大きく売られました。NZD/USD(0.5797、週間-3.200%の急落)が今週のFX最大の下落。先週+2.35%急騰したのを完全に打ち消し、SMA25(0.5902)・SMA50(0.5867)・SMA100(0.5901)・SMA200(0.5838)の4本すべてを下回る「全SMA下」に転落しました。AUD/USD(0.7046、-1.952%)も先週復帰した真のパーフェクトオーダーが1週で崩壊。SMA25(0.7180)・SMA50(0.7123)・SMA100(0.7066)を割り込み、SMA200(0.6826)のみ上方に。SMA配列は上昇POを維持しているものの、価格は3本のSMA下に沈みました。
リスクオフのドル買いがこのグループで最も鮮明に表れました。USD/CHF(0.7962、週間+1.979%の急騰)はSMA25(0.7843)・SMA50(0.7867)・SMA100(0.7830)・SMA200(0.7908)の4本すべてを上回る「全SMA上」に到達。先週の全SMA下から一転、ドル高・CHF安に振れました。USD/CAD(1.3937、+1.044%)も4本のSMAすべてを上回り、週間高値1.395は75日間高値1.3967に接近。EUR/CHF(0.9173、+0.772%)はSMA25・SMA100の上、SMA50・SMA200の下という混在で、CHFが対ユーロでは弱含み。米ドルが対主要通貨で全面的に買われた週でした。
EUR/GBP(0.8635、週間-0.290%)は小幅安で、SMA25(0.8655)・SMA50(0.8675)・SMA100(0.8680)・SMA200(0.8703)の4本すべてを下回る下降パーフェクトオーダーを維持。EUR/AUD(1.6341、+0.749%)はSMA25(1.6251)のみ上方、SMA50・SMA100・SMA200は下方という下降パーフェクトオーダーが継続(AUDがリスクオフで売られたためEUR/AUDは上昇したが、SMA配列の下降POは維持)。CAD/JPY(114.974円、-0.377%)は先週の上昇POからSMA25・SMA50を割り込み混在に後退、SMA100・SMA200のみ上方です。