リスクオンが全開となった今週、これまで「上位の安定銘柄」だったスイスフラン(CHF)が3位から最弱8位(-0.9148)へ-5ランクの暴落を演じました。X/CHFが変化率上位をほぼ独占し、CHFが全7通貨に対して下落する「完璧な全方位型CHF安」です。安全通貨が売られる一方、高ベータのニュージーランドドル(NZD)は首位(+0.9368)を2週連続で堅持。X/NZD全7ペアが下落する「完璧な全方位型NZD高」で、当サイトの記録上でも珍しい〈最強・最弱がともに完璧な全方位型〉という構図となりました。前週最弱だったカナダドル(CAD)は原油反発を追い風に3位へ+5ランクの急回復、米ドル(USD)も7位から5位へ持ち直し、北米通貨がそろって反発しています。
| 順位 | 通貨 | 強弱指数 | 前週 | 可視化 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 🇳🇿 NZD | +0.9368 | 1位 → | |
| 2 | 🇬🇧 GBP | +0.3291 | 2位 → | |
| 3 | 🇨🇦 CAD | +0.2505 | 8位 ⬆ | |
| 4 | 🇦🇺 AUD | +0.1590 | 4位 → | |
| 5 | 🇺🇸 USD | -0.0976 | 7位 ⬆ | |
| 6 | 🇪🇺 EUR | -0.3211 | 5位 → | |
| 7 | 🇯🇵 JPY | -0.3420 | 6位 → | |
| 8 | 🇨🇭 CHF | -0.9148 | 3位 ⬇ |
| 順位 | ペア | 変化率 | 方向 |
|---|---|---|---|
| 1 | GBP/CHF | +1.112% | GBP2位 / CHF最弱 |
| 2 | CAD/CHF | +1.037% | CAD反発 / CHF最弱 |
| 3 | AUD/CHF | +1.004% | AUD堅調 / CHF最弱 |
| 4 | USD/CHF | +0.698% | USD反発 / CHF最弱 |
| 5 | GBP/JPY | +0.574% | GBP強 / JPY下位 |
| 順位 | ペア | 変化率 | 方向 |
|---|---|---|---|
| 最下位 | CHF/NZD | -1.551% | CHF最弱 / NZD首位 |
| -2 | JPY/NZD | -1.207% | JPY下位 / NZD首位 |
| -3 | EUR/NZD | -1.071% | EUR下位 / NZD首位 |
今週最大のテーマは、スイスフラン(CHF)の全面安です。VIXが週間-6.9%で15台まで低下するリスクオン全開の地合いのなか、安全通貨CHFの需要が一気に剥落。前週まで2週連続で3位につけ、当レポートでも「上位の安定銘柄」と評していたCHFが、今週は最弱8位(-0.9148)へ-5ランクの暴落を演じました。GBP/CHF(+1.112%)、CAD/CHF(+1.037%)、AUD/CHF(+1.004%)とX/CHFが軒並み上昇し、CHFは全7通貨に対して下落する「完璧な全方位型CHF安」となっています。
前週首位のNZドルが、今週も首位(+0.9368)を堅持しました。CHF/NZD(-1.551%)、JPY/NZD(-1.207%)、EUR/NZD(-1.071%)を筆頭にX/NZD全7ペアが下落し、NZドルが全通貨に対して上昇する「完璧な全方位型NZD高」です。指数も前週の+0.8111から+0.9368へ拡大し、内容を伴った首位維持となりました。当サイトで長く続いた「新しく首位となった通貨は翌週に順位を落とす」というジンクスを、前週のNZドルがそのまま2週連続首位で打破した形です。
前週最弱だったカナダドル(CAD)が、今週は3位(+0.2505)へ+5ランクの急回復。WTI原油が70ドル台を回復する戻りが、産油国通貨カナダドルの追い風となりました。CAD/CHF(+1.037%)でスイスフランに大勝し、AUD/CAD(-0.106%)・USD/CAD(-0.304%)と対資源国・対ドルでも底堅さを見せています。前週7位だった米ドル(USD)も5位(-0.0976)へ+2ランク持ち直し、北米通貨がそろって下位から反発しました。前週の「北米総崩れ」から一転、今週は「北米復調・欧州のCHF崩落」へと主役が入れ替わっています。
首位(+0.9368)を2週連続で堅持し、指数も前週の+0.8111からさらに拡大。CHF/NZD(-1.551%、今週全28ペア中最大の下落率)、JPY/NZD(-1.207%)、EUR/NZD(-1.071%)、USD/NZD(-0.931%)などX/NZD全7ペアが下落し、NZドルが全通貨に対して上昇する「完璧な全方位型NZD高」となりました。リスクオン全開の地合いで、高ベータのオセアニア通貨に資金が向かった形です。突出した±2級の激しさこそないものの、+0.9368は6月終盤以降で最も落ち着いた"質の高い首位"と言えます。
2位(+0.3291)を維持し、直近3週は「1→2→2」と上位を安定してキープしています。GBP/CHF(+1.112%、今週最大の上昇率)でスイスフランに圧勝し、GBP/JPY(+0.574%)でも円に優位。指数は前週の+0.6496から+0.3291へやや縮小したものの、順位は不変で、ポンドの底堅さが続いています。BOE(イングランド銀行)のタカ派観測が、引き続きポンドの下値を支える構図です。
前週最弱から3位(+0.2505)へ+5ランクの急回復。指数も-0.7059からプラス圏の+0.2505へと大きく改善しました。WTI原油が70ドル台を回復する戻りが、産油国通貨カナダドルの追い風に。CAD/CHF(+1.037%、今週2位の上昇率)でスイスフランに大勝したほか、USD/CAD(-0.304%)でドルにも優位を確保しました。前週「全面安に近い状態」だったカナダドルが、原油の反発一つでここまで戻す点に、資源国通貨らしい振れの大きさが表れています。
4位(+0.1590)を維持し、プラス圏で安定しました。AUD/CHF(+1.004%、今週3位の上昇率)でスイスフランに大勝する一方、AUD/NZD(-0.578%)ではNZドルに敗北。オセアニア通貨のなかではNZドルに一歩譲る位置づけが続いています。指数は前週の+0.0764から+0.1590へ小幅改善し、リスクオンの地合いで高ベータ通貨がそろって買われた恩恵を受けました。
前週7位から5位(-0.0976)へ+2ランク持ち直し。USD/CHF(+0.698%)でスイスフランに大勝したほか、USD/JPY(+0.208%)で円に、USD/CAD(-0.304%)ではカナダドルにわずかに劣後と、まちまちの結果でした。指数-0.0976はほぼゼロ近傍で、「強い」というより「中位に落ち着いた」状態。前週の下位からは脱したものの、方向感を伴った上昇ではなく、リスクオンの綱引きのなかで相対的に持ち上がった側面が強い動きです。
前週5位から6位(-0.3211)へ1ランク後退し、マイナス圏の下位にとどまりました。EUR/CHF(+0.479%)でスイスフランには勝ったものの、EUR/NZD(-1.071%)、EUR/GBP(-0.587%)、EUR/CAD(-0.513%)と上位通貨には軒並み劣後。指数も前週の-0.1429から-0.3211へ悪化し、欧州通貨のなかでもGBPとの差が一段と開きました。ECBの利下げ観測が引き続きユーロの重しとなっています。
前週6位から7位(-0.3420)へ1ランク後退。GBP/JPY(+0.574%)、USD/JPY(+0.208%)、EUR/JPY(+0.024%)と上位・中位の通貨に軒並み劣後する一方、JPY/CHF(+0.523%)ではスイスフランに勝ち、JPY/NZD(-1.207%)ではNZドルに大敗しました。リスクオン全開の地合いでは、円もCHFと同様に安全通貨として売られやすく、下位に沈みました。ただしCHFほどの全面安ではなく、最弱スイスフランよりは上位を保っています。
前週3位から最弱8位(-0.9148)へ-5ランクの暴落。GBP/CHF(+1.112%)、CAD/CHF(+1.037%)、AUD/CHF(+1.004%)、USD/CHF(+0.698%)、JPY/CHF(+0.523%)、EUR/CHF(+0.479%)とX/CHF全6ペアが上昇し、さらにCHF/NZD(-1.551%)でNZドルにも敗北。CHFは全7通貨に対して下落する「完璧な全方位型CHF安」となりました。VIXが15台まで低下するリスクオン全開の地合いで、安全通貨の需要が一気に剥落したことが直撃した形です。
NZD(1位+0.9368)とAUD(4位+0.1590)がそろって上位につけ、リスクオンの恩恵を最も受けたグループとなりました。NZドルはX/NZD全7ペア下落の完璧な全方位型NZD高で首位を2週連続堅持。AUDもAUD/CHF(+1.004%)でスイスフランに大勝し、プラス圏で安定しました。前週から一貫して、高ベータのオセアニア通貨が「リスクオンの受け皿」となっています。
欧州通貨は今週、GBP(2位+0.3291)とCHF(8位-0.9148)で最上位と最下位に分裂しました。前週まで「GBP・CHFの2強」だった構図が、今週はCHFの全面安で完全に崩壊。EUR(6位-0.3211)も下位に沈み、欧州通貨で上位を保ったのはGBPのみとなりました。安全通貨CHFの暴落が、グループ平均を大きく押し下げています。
前週「総崩れ」だった北米通貨が、今週はそろって反発しました。CAD(3位+0.2505)が原油高を追い風に最弱から3位へ+5ランク急回復し、USD(5位-0.0976)も7位から中位へ持ち直し。一方でJPY(7位-0.3420)は安全通貨売りの流れで下位に取り残され、北米2通貨と円で明暗が分かれました。前週の「北米売り」が、今週は「北米買い戻し」へと反転しています。