市場の楽観が極まった1週間。VIXは週間-6.9%・月間-32.4%で15.03まで低下し、レンジ内位置0.3%という極端な水準に到達しました。日経平均は週間-1.70%と3週連続の続落ながら下げ幅は縮小し、金曜は+1.2%反発。NYダウは週間高値53,289ドルの新高値をつけたあと小反落しましたが高値圏を維持。先週まで崩落していた暗号資産は続伸(BTC+2.0%・ETH+1.5%で月間+8.8%)、WTI原油も週間+4.0%で70ドル台を回復しました。FXはドル高が継続し、USD/JPYは真のパーフェクトオーダーを維持、GBP/JPYが75日高値218.008円を更新してポンドが全面高、EUR/USD・EUR/GBPは下降パーフェクトオーダーが続いています。先週指摘した「極端な低VIXは突発調整の前触れになりやすい」点が、一段と警戒される水準です。
日経平均は68,558円で週間-1.701%(-1,186円)と3週連続の続落。ただし先週の-5.02%からは下げ幅が大きく縮小し、金曜(7/10)は前日比+814円(+1.201%)と反発して引けました。週間安値は66,819円で、週の前半に67,000円を割り込む場面もありましたが、そこから切り返しています。レンジ内位置は80.8%。SMA25(68,223円)を回復し、SMA50(68,697円)にほぼ並ぶ水準です。月間ではまだ+6.822%(+4,378円)とプラスを維持。3週続落とはいえ、下げ止まりの兆しが見えてきました。
NYダウは52,637ドルで週間-0.497%(-263ドル)と小反落。週間高値では53,289ドルと100日間新高値を更新しましたが、その後やや押し戻されました。レンジ内位置は92.1%と高水準を維持。SMA25(51,799ドル)・SMA50(50,898ドル)を上回り、月間では+5.445%(+2,718ドル)と絶好調が続いています。先週のレンジ内100%(新高値引け)からは小反落したものの、高値圏での堅調な推移。日経(-1.70%)とともに小幅安でしたが、依然として米株の強さは際立っています。
米10年国債利回りは4.57%で週間+1.873%(+0.08ポイント)と上昇。週間高値は4.60%で、レンジ内位置は83.9%と先週の56.9%から大きく上昇しました。SMA25(4.48%)・SMA50(4.48%)を上回る水準です。月間では+0.594%(+0.03ポイント)。原油が反発(+4.0%)したことでインフレ懸念がやや戻り、利回りも上昇しました。利回り上昇はドル高(USD/JPYの高値圏維持)を支える一方、株式にはやや重荷となる可能性があります。
VIX指数は15.03で週間-6.935%(-1.12ポイント)と一段と低下。週間安値14.96は100日間安値を更新し、レンジ内位置は0.3%──直近100日間でほぼ最低の水準に達しました。月間では-32.358%(-7.19ポイント)という大幅低下です。SMA25(17.66)・SMA50(17.36)を大きく下回り、市場の警戒感がほぼ消失した「極端な楽観」状態にあります。株式が高値圏を維持し、暗号資産・原油も反発するリスクオンムードと整合的です。
ビットコインは10,381,273円で週間+1.975%(+201,028円)と続伸(データ日:7/11)。先週1,000万円台を回復したあと、今週はさらに上昇し1,038万円まで戻しました。週間高値は10,469,974円。SMA25(10,063,683円)を上回り、SMA100(10,470,010円)に接近しています。レンジ内位置は27.6%と先週の20.6%から改善。月間では+1.992%(+202,765円)とプラスに転換しました。6月の大暴落からの回復基調が続いています。
イーサリアムは291,419円で週間+1.514%(+4,346円)と続伸(データ日:7/11)。先週の+11.8%大幅反発に続き、今週も上昇して29万円台を回復しました。週間高値296,528円まで上昇。SMA25(274,069円)を大きく上回り、SMA100(284,097円)も上抜けました。レンジ内位置は33.7%と先週の28.8%から改善。月間では+8.822%(+23,624円)と、BTC(+2.0%)を上回る回復ぶりです。リスクオン局面でボラティリティの高いアルトコインが強く買われる流れが続いています。
WTI原油は71.41ドルで週間+3.960%(+2.72ドル)と反発(データ日:7/10)。先週68ドル台まで下落していたところから切り返し、70ドル台を回復しました。週間高値は76.08ドルまで上昇する場面もありました。ただしSMA25(77.16ドル)・SMA50(87.86ドル)はまだ大きく上方にあり、レンジ内位置は16.6%と低水準。月間では-20.682%(-18.62ドル)と記録的な暴落水準が続いています。急落からの自律反発の域を出ておらず、本格反発にはまだ距離があります。
金は4,104.1ドルで週間-0.209%(-8.6ドル)とほぼ横ばい(データ日:7/10)。先週の+2.66%反発が一服し、4,100ドル台で小動きとなりました。週間高値4,199.7ドル、安値4,053.0ドル。SMA25(4,172.31ドル)・SMA50(4,373.25ドル)はまだ上方にあり、レンジ内位置は9.8%と低水準圏。月間では-0.100%とほぼ横ばいまで戻しています。ドル高・利回り上昇が重荷となる一方、下値も限定的で、安値圏でのもみ合いが続いています。
銀は59.81ドルで週間-1.375%(-0.83ドル)と小反落(データ日:7/10)。先週の+6.08%大幅反発から一服し、60ドル前後でのもみ合いとなりました。週間高値62.62ドル、安値57.76ドル。SMA25(63.69ドル)・SMA50(70.48ドル)はまだ大きく上方にあり、レンジ内位置は7.1%と低水準。月間では-7.415%(-4.79ドル)とマイナスを維持しています。金と同様、安値圏での値固めの局面にあります。
白金は1,618.1ドルで週間+0.093%(+1.5ドル)とほぼ横ばい(データ日:7/10)。先週の+1.29%反発から小動きとなり、1,600ドル台前半で推移しました。週間安値1,576.4ドルをつける場面もありましたが、そこから持ち直しています。SMA25(1,674.10ドル)・SMA50(1,828.28ドル)はまだ大きく上方にあり、レンジ内位置は10.5%。月間では-4.141%(-69.9ドル)とマイナスを維持。貴金属3品目(金・銀・白金)はいずれも先週の反発後、安値圏での値固めに入っています。
上海総合(3,996.16、データ日:7/10)は週間-1.174%(-47.48ポイント)と反落し、4,000の大台を割り込みました。SMA25(4,052.48)・SMA50(4,092.25)をともに下回り、レンジ内位置は43.4%。月間では+0.074%とほぼ横ばいです。インドSENSEX(77,569、データ日:7/10)は週間-0.250%(-195ポイント)とほぼ横ばい。週間高値78,665まで上昇する場面もありました。SMA25(76,381)・SMA50(76,088)を上回り、レンジ内位置は46.5%。月間では+4.847%(+3,586ポイント)と堅調です。新興国株はインドが堅調、中国(上海)が軟調とまちまちの展開でした。
チャートをざっくり3グループに分けると——
🟢 上昇・堅調なもの:WTI原油(+3.96%・70ドル台回復)、BTC(+1.98%・月間プラス転換)、ETH(+1.51%・月間+8.8%)、GBP/JPY(+0.59%・75日高値218.008円)、インドSENSEX(月間+4.8%)、USD/CHF(+0.63%)、NZD/USD(+0.94%)、GBP/USD(+0.38%・全SMA上)、USD/JPY(+0.22%・真のPO)、CAD/JPY(+0.51%)、VIX低下(15.03・レンジ内0.3%)
🔴 下落したもの:日経平均(-1.70%・3週続落も下げ渋り)、EUR/GBP(-0.56%・下降PO・75日安値0.8508)、EUR/JPY(-0.53%)、NYダウ(-0.50%・新高値後の小反落)、CHF/JPY(-0.43%)、EUR/AUD(-0.37%)、USD/CAD(-0.30%)、AUD/JPY(-0.22%)、EUR/USD(-0.19%・下降PO)、Silver(-1.38%)、Gold(-0.21%)、上海総合(-1.17%・4,000割れ)
🟡 方向感を探っている:米10年利回り(4.57%・+0.08pt上昇)、Platinum(+0.09%横ばい)、AUD/USD(+0.19%・SMA200のみ上)
ひと言でまとめると、「VIXがレンジ内0.3%・月間-32%の極限楽観へ──日経は3週続落も下げ渋り、暗号資産・原油は反発継続、ポンドが全面高でGBP/JPY75日高値」という週でした。市場全体の楽観がここ数ヶ月で最も極まり、VIXは100日安値・レンジ内0.3%まで低下。株式は日経・NYダウとも小幅安ながら高値圏を維持し、6月に崩落した暗号資産・原油は反発を続けています。FXではポンドが全面高となり、GBP/JPYが75日高値、EUR/GBPが75日安値と明暗。ユーロは下降パーフェクトオーダーで最弱が続いています。ただし、VIXの極端な低水準は過去に突発的な調整の前触れとなってきた点には、これまで同様に警戒が必要です。来週は日経がSMA50(68,697円)を回復して立て直せるか、NYダウの新高値追いが続くか、そして極端に低いVIXが維持されるか反転するかが焦点です。
ドル円は161.718円で週間+0.216%(+0.348円)と小幅続伸。週の前半に週間高値162.707円まで上昇し、75日間高値162.84円に接近する場面もありました。終値はやや押し戻されましたが、SMA25(161.354円)・SMA50(159.992円)・SMA100(159.284円)・SMA200(157.102円)の4本すべてを上回り、SMA配列も上昇パーフェクトオーダー──真のパーフェクトオーダーを維持しています。SMA200乖離率は+2.938%。ドル高基調と米10年利回りの上昇(4.57%)が、ドル円を高値圏で支えています。
クロス円で際立ったのがGBP/JPY(216.688円、週間+0.587%)です。週間高値218.008円で75日間高値を更新し、SMA25(214.852円)・SMA50(214.252円)・SMA100(213.459円)・SMA200(210.466円)の4本すべてを上回る上昇パーフェクトオーダーを維持。ポンドの強さが円に対しても表れました。一方、他の3ペアは弱含み。EUR/JPY(184.589円、-0.532%)・AUD/JPY(112.431円、-0.223%)・CHF/JPY(200.000円、-0.428%)はいずれもSMA25・SMA50・SMA100を下回り、SMA200のみ上方という混在の構造です。GBP/JPYとその他のクロス円で、明暗が分かれました。
EUR/USDは1.1414で週間-0.185%(-0.0021ドル)と小幅続落。SMA25(1.1459)・SMA50(1.1558)・SMA100(1.1602)・SMA200(1.1645)の4本すべてを下回り、SMA配列も下降パーフェクトオーダーが継続しています。各SMA乖離率は-0.4〜-2.0%で、下降トレンドは変わっていません。先週の小反発(+0.46%)も続かず、1.14台前半で戻りの鈍い展開。ユーロは主要通貨のなかで最も弱い部類が続いています。
GBP/USDは1.3400で週間+0.376%(+0.0050ドル)と続伸。SMA25(1.3313)・SMA50(1.3390)・SMA100(1.3399)・SMA200(1.3395)の4本すべてを上回る位置まで回復し、1.34台で堅調に推移しています。SMA配列は混在ですが、価格が全SMAの上にあるのは先週からの改善。週間高値1.3452まで上昇しました。ポンドはドルに対しても強く、EUR/GBPの下落(75日安値更新)と合わせて、主要通貨のなかで最も強い動きを見せています。
資源国通貨は下げ止まりが続きました。NZD/USD(0.5765、週間+0.940%)はSMA25(0.5735)を回復しましたが、SMA50(0.5819)・SMA100(0.5840)・SMA200(0.5820)はまだ上方という位置。AUD/USD(0.6952、+0.192%)はSMA25(0.6967)・SMA50(0.7069)・SMA100(0.7064)を下回り、SMA200(0.6874)のみ上方の混在です。原油の反発(+4.0%)が資源国通貨をやや下支えしましたが、各SMAが上方にあり戻りの勢いは限定的。SMA配列は両ペアとも混在です。
ドル高がこのグループで続きました。USD/CHF(0.8084、週間+0.632%)はSMA25(0.8039)・SMA50(0.7941)・SMA100(0.7898)・SMA200(0.7913)の4本すべてを上回る全SMA上を維持し、0.80台後半で堅調。USD/CAD(1.4152、-0.304%)は小反落しましたが、4本のSMAすべてを上回る全SMA上を継続しています。EUR/CHF(0.9227、+0.479%)も4本のSMAすべてを上回る位置に改善し、SMA配列は混在。ドル高・ユーロ安の構図が、USD/CHF・USD/CADの堅調を支えています。
EUR/GBP(0.8518、週間-0.562%)はSMA25(0.8602)・SMA50(0.8627)・SMA100(0.8653)・SMA200(0.8688)の4本すべてを下回る下降パーフェクトオーダーを維持し、週間安値0.8508は75日間安値を更新しました。ユーロが最弱、ポンドが最強という構図が最も鮮明に表れたペアです。EUR/AUD(1.6406、-0.373%)はSMA50のみ上方でSMA25・SMA100・SMA200は下方の混在。CAD/JPY(114.235円、+0.513%)はSMA25(114.234円)・SMA200(113.439円)を上回るもののSMA50・SMA100は下方という混在で、原油反発を受けて小幅高となりました。