米10年国債利回りが10月1日に一時5.34%と2002年以来の水準まで上昇し、米ドルは3週連続で7ペア全勝の完璧な全方位型USD高(+0.6093)で首位を守りました。同じ通貨の7勝0敗が3週続くのは当サイトの記録で初めてです。ただし指数は3週続けて縮み、対ポンド・対フランは0.04%以下の僅差でした。反対側はユーロで、仏国債利回りが14年ぶりの高水準となり、0勝7敗の完璧な全方位型EUR安(-0.7816)で4位から8位へ。英GDPの上方修正でポンドは7位から2位へ+5ランクです。1位から7位の並びは「対ユーロの上昇率が大きい順」と完全に一致しました。
| 順位 | 通貨 | 強弱指数 | 前週 | 可視化 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 🇺🇸 USD | +0.6093 | 1位 → | |
| 2 | 🇬🇧 GBP | +0.5883 | 7位 ⬆ | |
| 3 | 🇨🇭 CHF | +0.5723 | 3位 → | |
| 4 | 🇯🇵 JPY | +0.2031 | 2位 ⬇ | |
| 5 | 🇨🇦 CAD | -0.2768 | 6位 → | |
| 6 | 🇳🇿 NZD | -0.4128 | 5位 → | |
| 7 | 🇦🇺 AUD | -0.5019 | 8位 → | |
| 8 | 🇪🇺 EUR | -0.7816 | 4位 ⬇ |
| 順位 | ペア | 変化率 | 方向 |
|---|---|---|---|
| 1 | USD/EUR | +1.231% | USD首位 / EUR最弱 |
| 2 | USD/AUD | +0.998% | USD首位 / AUD7位 |
| 3 | GBP/AUD | +0.949% | GBP2位 / AUD7位 |
| 4 | GBP/NZD | +0.899% | GBP2位 / NZD6位 |
| 5 | USD/NZD | +0.895% | USD首位 / NZD6位 |
| 順位 | ペア | 変化率 | 方向 |
|---|---|---|---|
| 最下位 | EUR/GBP | -1.222% | EUR最弱 / GBP2位 |
| -2 | EUR/CHF | -1.195% | EUR最弱 / CHF3位 |
| -3 | AUD/CHF | -0.929% | AUD7位 / CHF3位 |
米長期金利の上昇は今週も続きました。9月29日(火)に米30年債利回りが5.6%を超えて2002年以来の高水準、10月1日(木)には10年債利回りが一時5.34%と同じく2002年以来の水準です。同日のISM製造業の価格指数は77.9(予想71.3)と跳ね上がり、バーFRB理事(9/29)やカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁(10/1)からは追加利上げに前向きな発言が続きました。ドル指数は10月1日に3か月ぶりの高値をつけています。
一方で、景気の指標は弱いものが並びました。9月29日の消費者信頼感は81.9と2014年以来の低水準、9月30日の8月コアPCEは前月比+0.2%(予想+0.3%)、そして10月2日(金)の9月雇用統計は+2.9万人(予想9万人前後)で、7・8月分も合計6.0万人下方修正、失業率は4.2%へ上昇。10月FOMCの利上げ確率は26.0%から14.9%へ低下しました(CME FedWatch、OANDA証券調べ)。
10月1日(木)、フランス国債利回りが14年ぶりの高水準をつけ、独国債との10年債利回り格差は+131bpへ広がりました(イタリアは+108bp)。米金利の上昇で世界的に国債が売られるなか、債務の重いフランスがとくに売られた形で、2027年予算の財政不安も重しです。EUR/USDは1.13ドルを割り込んで1.1215と2025年5月以来、約1年4か月ぶりの安値をつけ、この日のユーロはドルに対して約0.8%下落しました。
10月2日(金)のユーロ圏9月消費者物価(速報)は前年比+3.8%と2023年9月以来の高い伸び(予想+3.5%)で、9月30日の独9月CPIも+3.3%と上振れています。それでもユーロは戻りませんでした。
9月30日(水)の英4〜6月期GDP確報は前期比+0.5%(予想+0.4%)、前年比+1.4%と上方修正され、設備投資は前年比+5.2%(予想+0.8%)と大きく上振れました。ポンドはこの日、主要通貨で唯一ドルに対して上昇しています。9月29日にはBOEのテイラー委員が「利上げの根拠は説得力に欠ける」とハト派寄りの発言をしましたが、ポンドへの影響は限られました。
9月29日(火)のRBAは政策金利を4.35%から4.60%へ引き上げました(予想どおり)。ただし声明から「2027年後半にインフレ率が目標の中央値に戻る」との見通しを削り、ブロック総裁は「インフレが下がり続ければ追加利上げは必要ないかもしれない」と述べています。豪ドルは会見後に売られ、9月30日の8月CPIのトリム平均が+3.6%(予想+3.7%)と下振れたことで、さらに下げました。
NZドルは9月30日のANZ企業景況感が51.9(予想55.1)と下振れ。豪ドルとNZドルはそろって7位・6位で、勝ったのはユーロ相手(とNZドルは豪ドル相手)だけです。
円は週を通じて当局発言と金利材料の綱引きでした。9月28日(月)に三村財務官が「当局の警告を額面どおりに受け止めてほしい」、9月29日には片山財務相が「円の過小評価は懸念」と述べ、9月30日は半期末の円買いとみられる動きでドル円は156.376円まで下落。ところが10月1日(木)は日銀短観の大企業製造業DIが+22から+24へ改善し、9月会合の「主な意見」で利上げを速める可能性への言及があったにもかかわらず、円は売られて158.455円まで戻しました。
フランは10月1日(木)、ISM価格指数の上振れで米国株が下げた場面で買われ、この日の主要通貨で最も強くなりました。同日のスイス9月CPIは前年比+1.0%(前月比0.0%、予想+0.2%)で、物価の面ではフラン買いの材料ではありません。
10/6(火)植田日銀総裁・片山財務相の挨拶(全国証券大会):短観の改善と東京都区部コアCPI+2.7%の加速を受けて、次の利上げの時期にどこまで触れるか。
10/7(水)FOMC議事要旨(9/15〜16開催分)、10/8(木)ECB議事要旨・日銀支店長会議、10/9(金)カナダ9月雇用統計・米ミシガン大消費者信頼感。ユーロについては仏国債利回りの動きが引き続き焦点です。
3週連続で7ペアすべてに勝利しました。USD/EUR(+1.231%)、USD/AUD(+0.998%)、USD/NZD(+0.895%)、USD/CAD(+0.750%)、USD/JPY(+0.331%)、USD/GBP(+0.038%)、USD/CHF(+0.022%)。
材料は10年債5.34%・30年債5.6%超という長期金利の上昇と、FRB高官の追加利上げに前向きな発言です。一方で、対ポンド・対フランの勝ち幅は0.04%以下と、実質的には引き分けに近い勝ち方でした。指数は+1.1236→+0.9379→+0.6093と3週続けて縮んでいます。
5勝2敗。勝ちはGBP/EUR(+1.222%)、GBP/AUD(+0.949%)、GBP/NZD(+0.899%)、GBP/CAD(+0.749%)、GBP/JPY(+0.337%)。負けはGBP/USD(-0.038%)とGBP/CHF(0.000%、同値)です。
9月30日の英4〜6月期GDP確報(前期比+0.5%、設備投資+5.2%)の上振れでポンドが買われ、10月1日のユーロ急落でEUR/GBPは6月下旬以来の安値をつけました。指数は-0.3790から+0.5883へ0.9673ポイント改善しています。
6勝1敗。負けたのはCHF/USD(-0.022%)だけで、それもほぼ引き分けです。勝ちはCHF/EUR(+1.195%)、CHF/AUD(+0.929%)、CHF/NZD(+0.845%)、CHF/CAD(+0.736%)、CHF/JPY(+0.323%)、CHF/GBP(0.000%)。
10月1日に米国株が下げた場面で買われ、この日の主要通貨で最も強くなりました。スイスの指標は、9/29のKOF景気先行指数が109.1(予想107.0)と強い一方、9/30の経済期待指数は2.6(前月12.1)と急低下、10/1の9月CPIは前年比+1.0%と、まちまちです。
4勝3敗。勝ちはJPY/EUR(+0.825%)、JPY/AUD(+0.630%)、JPY/NZD(+0.535%)、JPY/CAD(+0.423%)。負けはJPY/GBP(-0.337%)、JPY/USD(-0.331%)、JPY/CHF(-0.323%)で、上位3通貨にはほぼ同じ幅で負けています。
週前半は三村財務官・片山財務相の発言と半期末の円買いで、ドル円は9月30日に156.376円まで下落。10月1日は短観の改善と日銀「主な意見」が出ても円は売られ、158.455円まで戻しました。10月2日の東京都区部9月コアCPIは+2.7%と加速しています。
3勝4敗。勝ちはCAD/EUR(+0.447%)、CAD/AUD(+0.169%)、CAD/NZD(+0.104%)です。USD/CADは+0.750%で、週の高値1.4263は75日間高値の更新でした。
WTIは週間-1.24%と小動きでしたが、週中は96ドル台から88ドル台まで往復しました。9月29日の8月GDPは前月比+0.2%で予想どおり、10月1日のカナダ9月製造業PMIは51.5(予想52.9)と下振れています。
2勝5敗。勝ちはNZD/EUR(+0.315%)とNZD/AUD(+0.073%)だけです。NZD/USDは週の安値0.5588で75日間安値を更新しました。
9月30日のANZ企業景況感は51.9(予想55.1)と下振れ。RBNZの次回会合は10月28日で、利上げの織り込みは先週時点で75%以上でした。
1勝6敗。勝ったのはAUD/EUR(+0.236%)だけで、負けはUSD(-0.998%)、GBP(-0.949%)、CHF(-0.929%)、JPY(-0.630%)、CAD(-0.169%)、NZD(-0.073%)です。
9月29日にRBAが4.60%へ利上げしたものの、声明と会見で追加利上げに慎重な姿勢を示し、9月30日の8月CPIのトリム平均も下振れました。10月1日の9月製造業PMI確報は49.6と50を下回っています。AUD/USDは0.6955まで下げ、200日線を割り込みました。
0勝7敗の完璧な全方位型EUR安です。EUR/USD(-1.231%相当)、EUR/GBP(-1.222%)、EUR/CHF(-1.195%)、EUR/JPY(-0.825%)、EUR/CAD(-0.447%)、EUR/NZD(-0.315%)、EUR/AUD(-0.236%)。
10月1日に仏国債利回りが14年ぶりの高水準となり、独仏の利回り格差は+131bpへ拡大。EUR/USDは1.1215と2025年5月以来の安値をつけました。10月2日のユーロ圏9月CPIは+3.8%と3年ぶりの高い伸びでしたが、ユーロの戻りは鈍いままです。
1位USD(+0.6093)から3位CHF(+0.5723)までの3通貨は0.0370ポイント内に収まっています。3位と4位JPY(+0.2031)のあいだに0.3692ポイント、4位と5位CAD(-0.2768)のあいだに0.4799ポイント(最大の断層)があり、5位から8位の4通貨は0.5048ポイント内です。構図は「上位3通貨の団子+真ん中の円+下位4通貨」の三層です。
GBP(2位+0.5883)とCHF(3位+0.5723)が上位、EUR(8位-0.7816)が最下位で、平均+0.1263です。EUR/GBP -1.222%とEUR/CHF -1.195%がほぼ同じ幅で、ユーロだけが欧州のなかで売られました。
USD(+0.6093)とCAD(-0.2768)で平均+0.1663、差は0.8861ポイントで先週の1.2638ポイントから縮みました。USD/CADは1.4263で75日間高値を更新していますが、カナダドルは下位4通貨のなかでは最上位です。
JPY(4位+0.2031)、NZD(6位-0.4128)、AUD(7位-0.5019)で平均-0.2372と、3グループで最下位です。オセアニア2通貨の差は0.0891ポイント(先週0.4708ポイント)、直接対決のAUD/NZDは-0.073%とほぼ動かず、2通貨はそろって下位に並びました。