WTI原油が週間で約10%上がって約1か月ぶりに100ドル台を回復し、カナダドルが7ペアすべてに勝つ完璧な全方位型CAD高(+0.5182)で5位から首位へ。反対側は先週首位の豪ドルで、10月15日の9月雇用統計が-3.93万人・失業率4.7%(5年ぶりの高さ)となり、0勝7敗の完璧な全方位型AUD安(-1.0321)で1位から8位へ-7ランクです。7勝0敗から翌週0勝7敗への鏡写しは当サイトの記録で4例目。米ドルは米CPIの上振れにもかかわらず、ウォーシュFRB議長が10月の利上げを示唆せず2位から7位へ。番狂わせゼロの完全序列(通算7回目)で、1位から7位の並びは「対豪ドルの上昇率が大きい順」と完全に一致しました。
| 順位 | 通貨 | 強弱指数 | 前週 | 可視化 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 🇨🇦 CAD | +0.5182 | 5位 ⬆ | |
| 2 | 🇨🇭 CHF | +0.4044 | 6位 ⬆ | |
| 3 | 🇬🇧 GBP | +0.3813 | 4位 → | |
| 4 | 🇳🇿 NZD | +0.3743 | 3位 → | |
| 5 | 🇪🇺 EUR | -0.0386 | 8位 ⬆ | |
| 6 | 🇯🇵 JPY | -0.1866 | 7位 → | |
| 7 | 🇺🇸 USD | -0.4209 | 2位 ⬇ | |
| 8 | 🇦🇺 AUD | -1.0321 | 1位 ⬇ |
| 順位 | ペア | 変化率 | 方向 |
|---|---|---|---|
| 1 | GBP/AUD | +1.249% | GBP3位 / AUD最弱 |
| 2 | EUR/AUD | +0.941% | EUR5位 / AUD最弱 |
| 3 | JPY/AUD | +0.752% | JPY6位 / AUD最弱 |
| 4 | USD/AUD | +0.552% | USD7位 / AUD最弱 |
| 5 | GBP/JPY | +0.538% | GBP3位 / JPY6位 |
| 順位 | ペア | 変化率 | 方向 |
|---|---|---|---|
| 最下位 | AUD/CAD | -1.269% | AUD最弱 / CAD首位 |
| -2 | AUD/CHF | -1.253% | AUD最弱 / CHF2位 |
| -3 | AUD/NZD | -1.210% | AUD最弱 / NZD4位 |
WTI原油は10月16日(金)に101.41ドルで引け、7日続伸で約1か月ぶりの100ドル台です。週末に発表されたロシアとウクライナの「エネルギー停戦」はロシア側が確認せず、ウクライナによるロシア製油所への大規模攻撃、ホルムズ海峡付近での機雷による貨物船の沈没(10/14)、フーシ派のサウジ攻撃と、供給の不安が続きました。10月15日には米国の石油在庫が2003年以来の低水準と伝わっています。
10月15日の米国時間にはUSD/CADが1.4170付近まで下げ、カナダドルは原油の上昇と同じ方向に買われました。
10月15日(木)の豪9月雇用者数は-3.93万人(予想+1.59万人)、パートタイムが7.37万人減り、失業率は4.7%と5年ぶりの高さでした。11月3日のRBA会合での利上げ観測が後退し、豪ドルは発表後のアジア時間に加えてロンドン時間にもさらに0.6%下げています。10月13日のRBA議事要旨は「9月の利上げは全会一致、追加利上げの余地を残す」内容で、10月14日には中国の9月輸出が前年比約36%増と上振れて買われる場面もありましたが、雇用統計ですべて打ち消されました。
10月14日(水)の米9月CPIは前年比+3.7%(予想+3.6%)、10月15日の9月PPIは前月比+1.3%(予想+0.5%)と、物価の指標はそろって上振れました。CPI直後には10月FOMCの利上げの織り込みが約21%から一時5割超まで上がり、ドルも買われています。
ところが、10月13日のウィリアムズNY連銀総裁(年内もう1回、2027年は不要)、10月15日のデイリー・サンフランシスコ連銀総裁(10月に動く必要はない)に続き、10月16日(金)にはウォーシュFRB議長が「私は会合の結果を予断しない」と述べ、10月利上げの織り込みは15%を下回りました。AI関連株の急落で債券が買われたこともあり、米10年利回りは週間で5.24%から5.09%付近へ低下しています。
米新興クラウドのコアウィーブの社債が急落し、10月15日の日経平均は前日比-3,318円(-4.90%)と歴代3位の下げ幅。フィラデルフィア半導体株指数は8日続落と2008年以来最長の連続安で、VIXは10月16日に一時22.31まで上がりました。
この株安で買われたのはフランです。10月15日のアジア時間に株が大きく下げた場面ではフランが主要通貨で最も強く、6勝1敗で2位に上がりました(負けはカナダドルだけ)。一方、円は2勝5敗の6位にとどまっています。10月16日には植田日銀総裁が「基調物価が2%からこれ以上上がることは容認できない」と述べ、10月29〜30日の会合で基調物価の判断を議論すると報じられました。
10月14日(水)、ECBのヴンシュ・ベルギー中銀総裁が「おそらく再び利上げが必要」、シムクス・リトアニア中銀総裁が「10月の行動も排除できない」と述べました。ユーロは3勝4敗の5位で、2週続いた0勝7敗から抜けています。EUR/USDは週の前半に1.1113と75日間安値を更新したあと、週後半のドル安で戻しました。
FRBは10/17〜29がブラックアウト期間(発言自粛)です。10/19(月)中国7〜9月期GDP、カナダ9月CPI、10/21(水)英9月CPI・NZ7〜9月期CPI、10/22(木)スイス中銀議事要旨、10/23(金)日本9月全国CPI・米欧の10月PMI速報・フランスの格付け見直し。首位のカナダドルには原油とカナダCPI、最弱の豪ドルには中国GDPが材料です。
7ペアすべてに勝つ完璧な全方位型CAD高です。CAD/AUD(+1.269%)、CAD/USD(+0.811%)、CAD/JPY(+0.633%)、CAD/EUR(+0.487%)、CAD/NZD(+0.160%)、CAD/CHF(+0.156%)、CAD/GBP(+0.111%)。
材料はWTIの7日続伸(週間+10.4%、101.41ドル)です。前週10月9日の9月雇用統計は-6.83万人と弱かったものの、今週は原油がそれを上回りました。指数は+0.0431から+0.5182へ0.4751ポイント上がっています。
6勝1敗。負けたのはCHF/CAD(-0.156%)だけで、勝ちはCHF/AUD(+1.253%)、CHF/USD(+0.770%)、CHF/JPY(+0.439%)、CHF/EUR(+0.402%)、CHF/GBP(+0.096%)、CHF/NZD(+0.028%)です。
週明けの10月12日には主要通貨で最も売られましたが、AI関連株の急落が広がった10月15日のアジア時間に最も強く買われ、週の後半に巻き返しました。
5勝2敗。勝ちはGBP/AUD(+1.249%)、GBP/USD(+0.716%)、GBP/JPY(+0.538%)、GBP/EUR(+0.368%)、GBP/NZD(+0.005%)。負けはGBP/CAD(-0.111%)とGBP/CHF(-0.096%)です。
10月14日のCPI直後には主要通貨で最も売られ、GBP/USDは1.3137と75日間安値を更新しましたが、10月15日の英8月GDPが前月比+0.1%(予想-0.1%)と上振れ、週の後半に戻しました。
4勝3敗。勝ちはNZD/AUD(+1.210%)、NZD/USD(+0.713%)、NZD/JPY(+0.471%)、NZD/EUR(+0.420%)。負けはNZD/CAD(-0.160%)、NZD/CHF(-0.028%)、NZD/GBP(-0.005%)で、3敗のうち2敗は0.03%未満です。
NZD/USDは週の前半に0.5568と75日間安値を更新したあと、8週ぶりに上昇しました。10月14日の中国の輸出の上振れも支えになっています。
3勝4敗。勝ちはEUR/AUD(+0.941%)、EUR/USD(+0.325%)、EUR/JPY(+0.140%)。負けはEUR/CAD(-0.487%)、EUR/NZD(-0.420%)、EUR/CHF(-0.402%)、EUR/GBP(-0.368%)です。
10月14日にECB高官から利上げに前向きな発言が続き、2週続いた0勝7敗から抜けました。ただしEUR/USDは1.1113、EUR/GBPは0.8419と、週の前半にどちらも75日間安値を更新しています。
2勝5敗。勝ちはJPY/AUD(+0.752%)とJPY/USD(+0.164%)。負けはJPY/CAD(-0.633%)、JPY/GBP(-0.538%)、JPY/NZD(-0.471%)、JPY/CHF(-0.439%)、JPY/EUR(-0.140%)です。
日経平均が歴代3位の下げ幅をつけた週でも、円は安全通貨として大きくは買われませんでした。10月16日に植田総裁は「基調物価が2%からこれ以上上がることは容認できない」と述べています。
1勝6敗。勝ったのはUSD/AUD(+0.552%)だけで、負けはUSD/CAD(-0.811%)、USD/CHF(-0.770%)、USD/GBP(-0.716%)、USD/NZD(-0.713%)、USD/EUR(-0.325%)、USD/JPY(-0.164%)です。
米9月CPI(+3.7%)とPPI(前月比+1.3%)は上振れましたが、FRB高官とウォーシュ議長が10月の利上げに慎重な姿勢を示し、10月利上げの織り込みは15%を下回りました。USD/CADとUSD/CHFは週の前半に75日間高値を更新してから下げています。
0勝7敗の完璧な全方位型AUD安です。AUD/CAD(-1.269%)、AUD/CHF(-1.253%)、AUD/GBP(-1.249%)、AUD/NZD(-1.210%)、AUD/EUR(-0.941%)、AUD/JPY(-0.752%)、AUD/USD(-0.552%)。
10月15日の9月雇用統計(-3.93万人、失業率4.7%)で、11月3日のRBA会合での利上げ観測が後退しました。10月13日の豪NAB企業景況感も-13(予想-9)と下振れています。AUD/USDは0.6894、AUD/JPYは108.63円と、どちらも75日間安値を更新しました。
1位CAD(+0.5182)から4位NZD(+0.3743)までの4通貨は0.1439ポイント内に収まり、4位と5位EUR(-0.0386)のあいだに0.4129ポイントの断層があります。最大の断層は7位USD(-0.4209)と8位AUD(-1.0321)のあいだの0.6112ポイントで、構図は「上位4通貨の団子+中位3通貨+取り残された最下位」です。
CAD(+0.5182)とUSD(-0.4209)で平均+0.0487、差は0.9391ポイントと先週の0.0557ポイントから大きく開きました。原油高はカナダドルを押し上げ、FRBの慎重姿勢はドルを押し下げたと、同じ地域で材料が逆向きに働いています。
CHF(+0.4044)、GBP(+0.3813)、EUR(-0.0386)で平均+0.2490と、3グループで最上位です。先週の最下位から入れ替わりました。フランは株安の逃げ先、ポンドは英GDPの上振れ、ユーロはECB高官の発言と、3通貨とも別々の材料で支えられています。
NZD(+0.3743)、JPY(-0.1866)、AUD(-1.0321)で平均-0.2815と、3グループで最下位です。オセアニアの差は1.4064ポイント(先週0.4927ポイント)とさらに広がり、2週続けて「豪州の指標だけで分かれる」週になりました。