AI関連株の急落と原油の100ドル台が重なった週でした。米新興クラウドのコアウィーブの社債急落をきっかけにAI・半導体株が売られ、日経平均は10/15に-3,318円(-4.90%)と歴代3位の下げ幅、週間-5.37%の65,324円です。VIXは週間+34.70%の19.99まで上がりました。WTI原油はウクライナによるロシア製油所への攻撃やホルムズ海峡周辺の緊張で7日続伸し、週間+10.41%の101.41ドルと約1か月ぶりに100ドル台を回復。米9月CPIは前年比+3.7%と上振れましたが、ウォーシュFRB議長が10月の利上げを示唆せず、米10年利回りは週間-0.15ポイントの5.10%へ低下。ドルは週の後半に売られ、USD/CADは-0.81%で15ペア最大の下落です。豪9月雇用は-3.93万人、失業率4.7%と5年ぶりの高さで、AUD/JPY・AUD/USDは75日間安値を更新。銀は-6.06%で12銘柄最大の下落でした。
ドル円は157.999円で週間-0.195%(-0.309円)と、5週ぶりに下落しました。週間始値158.307円から、CPI直後の10/14に週間高値158.949円まで上げましたが、10/15に週間安値157.547円。金曜は158.34円まで戻したものの、200日線の手前で押し戻されました。移動平均線はSMA25(157.478円)・SMA50(157.726円)の上、SMA200(158.556円)・SMA100(159.450円)の下と先週と同じ位置で、SMA配列は「混在」。SMA25乖離率は+1.075%から+0.331%へ縮みました。チャートでは、9月下旬から4週続けて157〜159円の狭いレンジに収まり、SMA25が下から追いついてきた形です。
円ペアは豪ドル以外が小幅高でした。AUD/JPY(109.755円、週間-0.728%)は10/15の豪雇用統計で売られ、週間安値108.63円で75日間安値を更新。4本すべてのSMAの下に戻り、先週の戻りを打ち消しました。CHF/JPY(191.692円、+0.564%)とGBP/JPY(210.583円、+0.519%)はSMA25の上を保ち、金曜に陽線で週の高値圏まで上げています。ただしCHF/JPYは下降パーフェクトオーダーのまま、GBP/JPYもSMA50(211.600円)の下です。EUR/JPY(177.583円、+0.139%)は4本すべてのSMAの下で、下降パーフェクトオーダーが4週目です。
EUR/USDは1.1239で週間+0.334%(+0.0037ドル)と、5週ぶりに上昇しました。ただし週の前半には週間安値1.1113まで下げ、3週連続の75日間安値更新です。そこから週の後半のドル安で戻しました。4本すべてのSMA(1.1326/1.1467/1.1469/1.1583)の下は5週目で、SMA配列が下降パーフェクトオーダー(1.1326<1.1467<1.1469<1.1583)に並びました。SMA25乖離率は-1.834%から-0.768%へ縮み、価格は下りてきたSMA25に近づいています。
GBP/USDは1.3328で週間+0.707%(+0.0094ドル)と、3週ぶりに上昇しました。CPI後の10/14にはポンドが主要通貨で最も売られ、週間安値1.3137で75日間安値を更新しましたが、そこから反発してSMA25(1.3282)の上に出ています。4週続いた「4本すべてのSMAの下」から抜け、残るはSMA50(1.3414)・SMA100(1.3388)・SMA200(1.3430)です。10/15の英8月GDPは前月比+0.1%(予想-0.1%)と上振れました。
AUD/USD(0.6947、週間-0.531%)は、10/15の豪9月雇用者数-3.93万人・失業率4.7%(5年ぶりの高さ)で売られ、週間安値0.6894で75日間安値を更新しました。4本すべてのSMA(0.7013/0.7078/0.7037/0.7041)の下は3週目です。10/13のRBA議事要旨は追加利上げに含みを残し、10/14は中国の輸出の上振れで買われる場面もありましたが、雇用統計ですべて打ち消されました。NZD/USD(0.5654、週間+0.718%)は週の前半に週間安値0.5568で3週連続の75日間安値更新のあと戻し、8週ぶりに上昇。ただしSMA配列は下降パーフェクトオーダー(0.5663<0.5781<0.5786<0.5839)に並びました。
USD/CAD(1.4137、週間-0.811%)は15通貨ペアで最大の下落です。週の前半に週間高値1.4300で3週連続の75日間高値更新のあと、原油の100ドル台回復とドル安で下げ、SMA25(1.4135)ちょうどで週を終えました(乖離率+0.018%)。4本すべてのSMAの上はかろうじて5週目です。USD/CHF(0.8239、週間-0.749%)も週間高値0.8394で75日間高値を更新したあと下げ、SMA25(0.8278)を割り込みました。SMA配列は上昇パーフェクトオーダーのままですが、価格がSMA25の下に出たことで3週続いた真のパーフェクトオーダーは終わりです。EUR/CHF(0.9260、週間-0.402%)はSMA200(0.9238)の上だけが残り、乖離率は+0.236%まで縮みました。
EUR/AUD(1.6179、週間+0.941%)は15通貨ペアで最大の上昇です。週の前半に週間安値1.5953で75日間安値を更新したあと、豪雇用統計で急反発し、SMA25(1.6152)の上に戻りました。SMA配列は下降パーフェクトオーダーのままです。CAD/JPY(111.746円、週間+0.619%)は原油高でSMA25(111.330円)を上抜け、4週続いた「4本すべてのSMAの下」から抜けました。EUR/GBP(0.8432、週間-0.376%)は週間安値0.8419で3週連続の75日間安値更新、下降パーフェクトオーダーが2週目です。
日経平均は65,324円で週間-5.370%(-3,707円)と、3週ぶりに大きく下げました(データ日:10/16)。月曜が休場の4日間で、10/15は前日比-3,318.34円(-4.90%)の64,425.95円と歴代3位の下げ幅。10/16は+898円と7日ぶりに反発しましたが、週間安値は64,093円です。SMA5(66,861円)・SMA25(66,441円)・SMA50(66,295円)をすべて割り込み、レンジ内位置は71.9%から39.4%へ急低下、月間は+2.192%まで縮みました。
NYダウは52,002ドルで週間+0.673%(+347ドル)と2週続伸しました。週間高値52,582ドル・週間安値51,365ドル、金曜は-175ドル(-0.336%)。SMA5(51,864ドル)・SMA25(51,602ドル)を上抜け、SMA50(52,460ドル)の下です。レンジ内位置は43.3%、月間は+1.050%です。
米10年国債利回りは5.10%で週間-2.784%(-0.15ポイント)と、2週続けて低下しました(月曜はコロンブスデーで債券市場が休場)。CPI直後の10/14に週間高値5.33%まで上がったものの、100日間高値5.36%には届かず、6週続いた100日間高値の更新が止まりました。10/15には週間安値5.04%まで下げています。SMA5(5.17%)・SMA25(5.15%)を割り込み、SMA50(4.94%)の上。レンジ内位置は88.0%から73.4%です。
VIX指数は19.99で週間+34.704%(+5.15ポイント)と、12銘柄で最大の上昇率でした。金曜(10/16)だけで+3.53ポイント(+21.446%)、日中は一時22.31まで上がっています。SMA5(16.76)・SMA25(15.87)・SMA50(15.60)をすべて上回り、レンジ内位置は10.9%から64.9%へ跳ね上がりました。
ビットコインは12,863,746円で週間-1.981%(-260,016円)と2週続落しました(データ日:10/17の取得時点)。週間高値13,349,078円・週間安値12,563,587円。ドル建てでは10/15に約4億8,500万ドルの強制決済を伴って一時7万9,800ドル付近まで下げ、半導体株と同じ動きをしています。SMA5(12,954,710円)・SMA25(13,204,353円)の下、SMA50(12,780,181円)の上で、レンジ内位置は84.3%から77.8%です。
イーサリアムは382,694円で週間-3.445%(-13,656円)と2週続落しました(データ日:10/17の取得時点)。週間高値408,252円・週間安値366,009円。SMA5(385,661円)・SMA25(410,050円)・SMA50(401,009円)をすべて下回り、レンジ内位置は73.0%から63.1%、月間は+0.147%とほぼゼロまで縮みました。
WTI原油は101.41ドルで週間+10.408%(+9.56ドル)と2週続伸し、VIXを除けば12銘柄で最大の上昇率です(データ日:10/16)。週間安値89.61ドル・週間高値101.90ドル。報道では7日続伸で、終値として約1か月ぶりの高値です。材料は、ウクライナによるロシア製油所への大規模攻撃、ホルムズ海峡付近で機雷に触れた貨物船の沈没(10/14)、フーシ派によるサウジへの攻撃、米国の石油在庫が2003年以来の低水準まで減ったことなどです。10/16のOHLC(始値97.55・高値101.90・安値96.85・終値101.41ドル)に不整合はありません。SMA5(96.47ドル)・SMA25(94.83ドル)・SMA50(90.98ドル)をすべて上回り、レンジ内位置は58.8%から86.6%へ上がりました。
金は4,181.1ドルで週間-0.835%(-35.2ドル)と反落しました(データ日:10/16)。週間高値4,242.3ドル・週間安値4,095.0ドル。CPI直後の10/14に約1.5%下げ、10/15に1.6%戻すという往復でした。SMA5(4,165.40ドル)の上、SMA25(4,247.16ドル)・SMA50(4,374.41ドル)の下で、レンジ内位置は28.2%です。
銀は56.99ドルで週間-6.057%(-3.67ドル)と12銘柄で最大の下落率でした(データ日:10/16)。週間高値60.14ドル・週間安値55.50ドルで、100日間安値55.01ドルの手前まで下げています。SMA5(57.74ドル)・SMA25(61.60ドル)・SMA50(63.90ドル)をすべて下回り、レンジ内位置は24.1%から9.4%と、10%以下の「極端な売られ過ぎ」の領域に入りました。月間は-11.344%です。10/16のデータは始値・高値・安値・終値がほぼ同じ値で、取引の少ない日の値と考えられます。
白金は1,623.3ドルで週間-3.335%(-56.0ドル)と2週続落しました(データ日:10/16)。週間安値1,596.0ドル。SMA5(1,634.42ドル)・SMA25(1,712.80ドル)・SMA50(1,757.98ドル)をすべて下回り、レンジ内位置は22.2%です。白金は6月以降データが飛び飛びの日が多い点にご注意ください。
上海総合(3,716.28、データ日:10/16)は週間-2.557%(-97.51ポイント)。週間安値3,674.82がそのまま100日間安値の更新で、3本すべてのSMA(3,757.82/3,865.76/3,892.95)の下、レンジ内位置は7.9%と12銘柄で最も低くなりました。10/14の9月輸出は前年比約36%増と強かったものの、株価には届いていません。インドSENSEX(74,729、データ日:10/16)は週間+3.114%(+2,257ポイント)と2週続伸し、株式では12銘柄で最大の上昇です。SMA5(73,357)・SMA25(73,478)を上抜け、SMA50(75,369)の下。レンジ内位置は15.0%から43.8%へ上がりました。
チャートをざっくり3グループに分けると——
🟢 上昇したもの:VIX(+34.70%・19.99・一時22.31)、WTI原油(+10.41%・101.41ドル・7日続伸で約1か月ぶりの100ドル台)、インドSENSEX(+3.11%・2週続伸)、EUR/AUD(+0.94%・15ペア最大の上昇)、NZD/USD(+0.72%・8週ぶりの上昇)、GBP/USD(+0.71%・75日間安値から反発しSMA25の上へ)、NYダウ(+0.67%・SMA25を上抜け)、CAD/JPY(+0.62%・SMA25を上抜け)、CHF/JPY(+0.56%)、GBP/JPY(+0.52%)、EUR/USD(+0.33%・5週ぶりの上昇も下降PO入り)、EUR/JPY(+0.14%)
🔴 下落したもの:銀(-6.06%・12銘柄で最大の下落・レンジ内9.4%)、日経平均(-5.37%・65,324円・10/15に-3,318円と歴代3位の下げ幅)、イーサリアム(-3.45%)、白金(-3.34%)、米10年利回り(-2.78%・5.10%・7週ぶりに100日間高値を更新できず)、上海総合(-2.56%・100日間安値を更新)、ビットコイン(-1.98%)、金(-0.84%)、USD/CAD(-0.81%・15ペア最大の下落・75日間高値から反落)、USD/CHF(-0.75%・SMA25割れで真のPOが終わる)、AUD/JPY(-0.73%・75日間安値を更新)、AUD/USD(-0.53%・豪雇用の悪化で75日間安値を更新)、EUR/CHF(-0.40%)、EUR/GBP(-0.38%・3週連続で75日間安値を更新)
🟡 方向感を探っている:USD/JPY(-0.20%・157.999円。4週続けて157〜159円のレンジ、SMA200の手前で押し戻される)
ひと言でまとめると、「AI株の信用不安で株が崩れ、原油は100ドル台へ、物価が上振れても米金利とドルは下がった」という週でした。コアウィーブの社債急落をきっかけに日経平均は10/15に歴代3位の下げ幅、半導体株指数は8日続落、VIXは一時22.31。米9月CPIは+3.7%、PPIは前月比+1.3%と上振れましたが、ウォーシュ議長が10月の利上げを示唆せず、株安で債券も買われて米10年利回りは5.10%へ。原油はロシア製油所への攻撃と中東の緊張で101.41ドル、カナダドルとフランが買われ、豪ドルは雇用統計の悪化で75日間安値を更新しました。来週はFRBが発言を控える期間に入り、10/19の中国GDP、10/23の日本9月CPIとフランスの格付け見直し。日経平均が65,000円を保てるか、原油の100ドル台が続くかが焦点です。
週末にトランプ大統領がロシアとウクライナの「エネルギー停戦」を発表し、週明けの原油は一時2.6%下げましたが、ロシア側は停戦を確認せず、ウクライナは数時間後に発電所が攻撃されたと発表。オマーン沖のタンカーへのドローン攻撃も伝わり、WTIは94ドル台へ戻しました。月曜は東京がスポーツの日、米国債市場がコロンブスデーで休場で、ドルは主要7通貨すべてに対して上昇しています。火曜(10/13)はRBA議事要旨が「9月の利上げは全会一致、追加利上げの余地を残す」内容。アジアでは韓国KOSPIが5%超下落するなど半導体株が売られ、ブロードコムCEOの「AI投資はカジノのよう」という発言も重しになりました。ウィリアムズNY連銀総裁は「年内にもう1回の利上げが適切かもしれないが、2027年は必要ない」と述べ、ドルはこの日、7通貨すべてに対して下落。日本の9月企業物価は前年比+6.8%(予想+7.7%)でした。
米9月消費者物価指数(CPI)は前年比+3.7%(予想+3.6%、8月+3.4%)で、コアも予想を上回りました。発表直後に米10年利回りは5.19%から5.33%へ跳ね、10月FOMCの利上げの織り込みは約21%から一時5割超まで上がって、引けでは約37%。ただし株が売られるにつれて債券が買われ、10年利回りは5.2%付近に戻しています。S&P500は-1.2%と、6年超ぶりの長さで続いていた「1日1%以上の下落なし」が途切れ、ナスダック100は約2%、半導体株指数は約4%下落。コアウィーブは社債が投げ売り水準まで下がり、株価は約15%下落しました。アジア時間には中国9月輸出が前年比約36%増と大きく上振れ、豪ドル・NZドルが一時買われています。ECBではヴンシュ・ベルギー中銀総裁が「おそらく再び利上げが必要」、シムクス・リトアニア中銀総裁が「10月の行動も排除できない」と発言しました。
東京では、コアウィーブの社債急落を引き金にAI・半導体株に売りが集中し、日経平均は前日比-3,318.34円(-4.90%)の64,425.95円。下げ幅は過去3番目の大きさです。同じ朝の豪9月雇用者数は-3.93万人(予想+1.59万人)、失業率は4.7%と5年ぶりの高さで、11月3日のRBA会合での利上げ観測が後退し、豪ドルが大きく売られました。米国では9月の生産者物価指数(PPI)が前月比+1.3%(予想+0.5%)と大きく上振れ、小売売上高も+0.8%(予想+0.3%)でしたが、ガソリンを除いた中身(コントロールグループ+0.1%)は弱く、ドルと金利の反応は10分ほどで消えました。デイリー・サンフランシスコ連銀総裁は「10月に動く必要はない」と発言し、米10年利回りは一時5.04%まで低下。英8月GDPは前月比+0.1%(予想-0.1%)と上振れています。原油は米国の石油在庫が2003年以来の低水準まで減ったと伝わり、98ドル台へ上昇しました。
バンコクでのIMF年次総会で、ウォーシュFRB議長は10月27〜28日のFOMCについて「私は会合の結果を予断しない」と述べ、利上げを示唆しませんでした。10月利上げの織り込みは15%を下回り、市場は12月までの見送りを見込む形になっています。同じ日、植田日銀総裁は「基調物価が2%からこれ以上上がることは容認できない」と述べ、基調物価の判断を10月29〜30日の会合でしっかり議論すると報じられました。原油はウクライナによるロシア製油所への大規模攻撃や、イラン陸軍が米国の攻撃に備えて防空を強化すると表明したことでWTIが+3.44ドルの101.41ドルと7日続伸。米国株はフィラデルフィア半導体株指数が8日続落と2008年以来最長の連続安で、ナスダック総合は-573ポイント、VIXは一時22.31まで上がって19.99で引けました。日経平均は前日までの6日間で6,000円強下げていた反動で+898円の65,324円と7日ぶりに反発しています。
・10/19(月)中国7〜9月期GDP・9月小売売上高・鉱工業生産、カナダ9月CPI
・10/21(水)英9月CPI、NZ7〜9月期CPI、日本9月貿易統計。エヌビディアGTCでファンCEOが講演
・10/22(木)スイス中銀議事要旨(9月会合分)。ECBは同日からブラックアウト入り
・10/23(金)日本9月全国CPI(前年比+2.1〜2.2%の予想)、米・欧の10月PMI速報、フランスの格付け見直し
チャート面では、日経平均が65,000円を保てるか、WTIが100ドル台に定着して9月の高値106.75ドルを試すか、ドル円が4週続けて抑えられた200日線(158.556円)を超えられるかが焦点です。