ドル円が159円台に急伸し全移動平均線を上抜け。WTI原油は一時119ドルまで瞬間急騰し、株式市場は日経・NYダウとも大幅安。VIXは27台と高警戒ゾーンが続いています。
日経平均は53,820円で週を終え、週間で-3.2%(-1,801円)の大幅下落となりました。25日線(56,190円)を大きく下回り、100日間高値の59,332円からは約5,500円の下落。ただし100日間安値は46,911円であり、100日レンジの55.6%に位置しているため、パニック的な水準ではありません。50日線(54,530円)も下回っており、短期的なチャートの形は悪化しています。
NYダウは46,558ドルで週間-2.0%(-943ドル)。25日線(48,855ドル)・50日線(48,985ドル)を大幅に下回る水準で、100日間高値の50,513ドルからは約4,000ドルの下落です。レンジ内位置は17.3%と100日レンジの下方に位置しており、売り圧力の強さがうかがえます。原油高によるインフレ懸念と地政学リスクのダブルパンチが続いています。
米10年国債利回りは4.28%に上昇し、25日線(4.11%)を上回って推移しています。先週の4.05〜4.10%水準からの反発で、原油高に伴うインフレ懸念が利回りを押し上げた格好です。リスクオフの債券買いよりもインフレ懸念が勝っており、株安と金利上昇が同時進行する「悪い金利上昇」の様相を呈しています。
VIX指数(市場参加者がどれくらい不安を感じているかを示す指数)は27.19で着地。週間高値は35.3と、一時パニック水準に達しました。25日線(21.57)を大きく上回っており、20以上で「不安定」、25以上で「高警戒」とされるゾーンが続いています。週初の35から27まで低下はしたものの、依然として平時の水準には程遠い状態です。
ビットコインは11,258,742円で週間+4.3%(+459,561円)と反発しました。週間高値は11,765,756円をつけ、先週の底値圏から切り返しています。ただし25日線(10,686,587円)は上回っているものの、50日線(11,166,195円)近辺での攻防であり、100日間高値15,514,429円からは依然として大きく下に位置しています。レンジ内位置は30.2%と下位にとどまっています。
イーサリアムは330,981円で週間+5.2%と、BTCを上回る反発を見せました。週間高値は351,266円をつけ、25日線(312,896円)を上回っています。ただし50日線(335,310円)が上値を抑えており、100日間のレンジ内位置は21.6%と依然として低水準。12月の高値53万円台からの下落トレンドが転換したとは言い切れない段階です。
WTI原油は98.71ドルで週間+8.6%の急騰。週間高値はなんと119.48ドルまで瞬間的に跳ね上がりました。25日線(72.98ドル)・50日線(66.82ドル)を大幅に上回っており、SMA25との乖離率は+35%以上と異常値です。100日間安値が54.98ドルで、そこからほぼ倍の水準まで駆け上がっています。ヘッドラインリスクに振り回される展開が続いており、テクニカル分析が機能しにくい状況です。
金は5,061.7ドルで週間-1.6%と小幅反落。5,000ドルの大台は維持しており、25日線(5,092ドル)をわずかに下回った程度です。100日間高値の5,586ドルからは調整中ですが、100日間安値の3,914ドルからのレンジ内位置は68.6%と高水準を維持。中長期の上昇トレンドは崩れていません。原油高のインフレ懸念が金の支えになる一方、米金利上昇がやや逆風です。
銀は81.34ドルで週間-3.0%。25日線(83.00ドル)を下回り、金よりも調整幅が大きい展開です。100日間高値の121.3ドルからは大幅に下落しており、レンジ内位置は47.0%と中間付近。金との対比では弱含みが目立ちます。工業用需要の見通し悪化(景気減速懸念)が銀特有の重石となっています。
白金は2,042.1ドルで週間-4.7%の大幅下落。週間安値は2,016.1ドルをつけ、2,000ドルの大台割れが意識される水準です。25日線(2,150ドル)・50日線(2,251ドル)を大きく下回っており、短期チャートは崩れ気味。100日間高値の2,852ドルからの下落が加速しており、貴金属の中では最も弱い部類です。
上海総合(4,095ポイント)は週間-0.7%と小動き。25日線(4,113)・50日線(4,096)の近辺で方向感に乏しい展開です。インドSENSEX(74,564ポイント)は週間-5.5%の急落。25日線(81,243)・50日線(82,354)から大きく下に離れ、100日間安値(74,455)にほぼ到達しました。レンジ内位置はわずか0.9%と、100日間で最安値水準です。外国資金の大規模な流出と原油高がインド経済に打撃を与えています。
チャートをざっくり3グループに分けると——
🟢 上昇トレンドが続いている:USD/JPY、AUD/JPY、CHF/JPY、CAD/JPY、WTI原油、BTC、ETH
🔴 下降トレンドが続いている:EUR/USD、GBP/USD、NZD/USD、EUR/CHF、NYダウ、インドSENSEX、白金
🟡 方向感を探っている:EUR/JPY、GBP/JPY、日経平均、金、銀、上海総合
ひと言でまとめると、「ドル高・原油高・株安の三重苦」という週でした。来週はFOMC(米連邦公開市場委員会)の声明と原油市場の動向が最大の焦点。VIXが高止まりする限り、引き続き荒れた展開への備えが必要です。
ドル円は159.721円まで上昇し、75日間高値を更新しました。25日線(155.96円)・50日線(156.29円)・100日線(155.72円)・200日線(151.57円)のすべてを明確に上回っており、価格が移動平均線から大きく離れた形です。SMA25との乖離率は+2.4%、SMA200との乖離率は+5.4%に達しています。ただしSMA配列は混在(50日線が25日線より上)で、パーフェクトオーダーには至っていません。先週の155円台から一気に4円以上の急伸となりました。
クロス円は二極化しています。AUD/JPY(111.48円)とCHF/JPY(201.78円)は4本の移動平均線がきれいに並ぶ上昇パーフェクトオーダーを維持しており、中長期的に強い形。一方、EUR/JPY(182.35円)は25日線(183.16円)・50日線(183.59円)を下回り、上値が重い展開です。GBP/JPY(211.15円)は25日線(210.41円)を辛うじて上回っていますが、50日線(211.27円)が上値の壁。クロス円全体ではドル円ほどの勢いはなく、対ドルでのユーロ安・ポンド安が影響しています。
先週までのパーフェクトオーダーが一転、今週は1.1419まで急落し4本の移動平均線をすべて下抜けました。25日線(1.1742)・50日線(1.1747)・100日線(1.1691)・200日線(1.1674)がいずれも価格の上に位置しており、チャートの形は一気に悪化。75日間安値(1.1414)にほぼ到達しており、1月からの上昇分をほぼ吐き出した格好です。SMA25との乖離率は-2.7%と大きく、短期的な「売られ過ぎ」感はあるものの、トレンドは明確に下向きです。
EUR/USDと同様にドル高の直撃を受け、1.3225まで下落。25日線(1.3488)・50日線(1.3517)・100日線(1.3394)・200日線(1.3441)のすべてを下回っています。75日間安値の1.3180が目前に迫っており、これを割り込むと一段安のリスク。先週の1.36台から週間で-1.4%の大幅下落となりました。
AUD/USD(0.6984)は25日線(0.7074)を下回ったものの、50日線(0.6947)・100日線(0.6760)・200日線(0.6649)はまだ下に位置しており、中長期の上昇構造は維持しています(SMA配列は上昇パーフェクトオーダー)。一方、NZD/USD(0.5775)は4本の移動平均線をすべて割り込み、週間-2.2%の大幅下落。75日間安値(0.5714)が視野に入る弱い形です。原油高の恩恵を受けやすいAUDと、乳製品中心のNZDで明暗が分かれました。
EUR/CHF(0.9032)は4本のSMAをすべて下回る下降パーフェクトオーダーが継続中。ユーロ安とスイスフラン高の両面から下押しされています。USD/CHF(0.7912)はSMA25(0.7749)・50(0.7811)・100(0.7904)を上回りましたが、200日線(0.7963)がまだ上に残っており、SMA配列は下降パーフェクトオーダー。ドルの反発がCHFの強さを上回れるかが注目点です。USD/CAD(1.3714)はSMA25・50を上抜けたものの、100日線(1.3814)・200日線(1.3799)が上で壁になっており、方向感は出にくい状態です。
EUR/GBP(0.8631)は4本のSMAをすべて下回って推移。ユーロとポンドはともにドルに対して売られましたが、ポンドの方がやや底堅く、EUR/GBPは下方向の圧力が続いています。CAD/JPY(116.40円)は全SMAを上回る上昇パーフェクトオーダーを維持しており、円安・原油高の恩恵を受ける形。EUR/AUD(1.6349)は4本のSMAをすべて下回る下降パーフェクトオーダーで、AUDの相対的な強さが際立っています。