2026年7月27日(月)〜 8月1日(土)

今週の相場をチャートで振り返る

先週「164円が目前」と書いたドル円が、157.619円まで週間-3.803%(-6.232円)の急落となりました。当ブログのヒストリカルデータ(2021年〜286週)で確認すると、これは3番目に大きい週間下落幅にあたります。円は全面高となり、EUR/JPY・AUD/JPY・CAD/JPY・CHF/JPYの4ペアが75日間安値を更新。きっかけは木曜(7/30)と金曜(7/31)の2度にわたる日本当局の円買い介入観測で、金曜にはNY連銀が米大手銀にレートチェックを実施したとの報道も流れました。一方で米10年国債利回りは4.74%まで上昇し、レンジ内位置99.7%で100日間高値を更新しています──金利差では説明できない円買いが起きた週でした。日経平均は週の半ばに週間安値60,449円まで暴落したあと、金曜(7/31)に+2,495円(+4.032%)の急反発で64,362円まで戻し、週間では-0.386%とほぼ変わらず。VIXは週内に20.88まで急騰したあと15.99へ急低下し、レンジ内6.2%の楽観へ逆戻りしました。NYダウはレンジ内90.2%と堅調な一方、暗号資産はBTCが1,000万円割れ、ETHが30万円割れと反落しています。

7/30(木)・7/31(金) 円買い介入観測 🔴 163円台 → 157円台、2日連続の急落

今週の相場を決めたのは為替介入でした。木曜(7/30)のNY時間、ドル円は163円台から一気に158円割れまで急落。円先物の取引量が急増するなど、介入時に見られる特徴的な商いが確認され、市場では日本当局による実弾介入の観測が急速に広がりました。同じ日、米財務長官は米メディアに「円は著しく過小評価されている」と述べ、韓国当局もドル売り・ウォン買い介入を実施したと報じられています。金曜(7/31)は東京時間に160.88円まで自律反発したものの、ロンドン時間に再び158円台へ急落。NY時間にはNY連銀が米大手銀にレートチェックを実施したとの報道が流れ、日米協調の思惑から157円台まで下げ幅を広げました。

🔴 ポイント:週間-3.803%という下落幅は、当ブログのヒストリカルデータ(2021年〜286週)で3番目の大きさです。テクニカルな売りではなく当局主導の円買いが起点になっている点が、今回の急落の性格を決めています。介入は水準そのものを反転させるとは限りませんが、円売りポジションの巻き戻しを一気に誘発するため、値動きが荒くなりやすい局面です。
7/29(水) 米FOMC 政策金利は据え置き 📈 タカ派声明で9月利上げ観測、米10年金利は4.74%へ

FOMCは政策金利を据え置きました。ウォーシュ議長は会見でインフレ抑制へのコミットメントを繰り返す一方、即時の利上げには踏み込まず明確なガイダンスも示さなかったため、会見直後は利上げ期待の後退からドルが売られる反応となり、ドル円は163円台前半まで下落しています。ただし声明文そのもののトーンはタカ派と受け止められ、9月16日のFOMCで25bp利上げとなる確率は63%程度まで織り込まれました。この見方が米10年国債利回りを押し上げ、金曜には4.74%(週間高値4.75%)で100日間高値を更新しています。

7/31(金) 日銀 政策金利1.00%を据え置き 🔄 8対1で据え置き、植田総裁は「利上げペース加速もありうる」

日銀は7月30・31日の金融政策決定会合で、政策金利を1.00%に据え置きました(6月会合で0.25%引き上げた水準を維持)。採決は8対1で、高田委員が追加利上げを主張して反対しています。植田総裁は会見で、基調的な物価上昇率について「2%の物価安定目標を上振れするリスクがある」と述べ、利上げペースの加速もありうるとの見方を示しました。東京時間は「据え置き=材料出尽くし」で円が売られ160.88円まで戻しましたが、総裁会見のタカ派的なトーンと介入観測が重なり、その後は再び円高が加速しています。

💡 チェックポイント:「介入で円を買い支えつつ、日銀は追加利上げの可能性を残す」という組み合わせは、円売りポジションにとっては最も持ちにくい環境です。米金利が上がっているのに円高が進んだ理由は、金利差ではなく需給とポジションにあったと考えると整理がつきます。
7/28(火)・7/31(金) 半導体株の暴落と急反発 🔄 日経は-7%超の暴落から金曜+4.03%の急反発

火曜(7/28)はアジア市場で半導体関連を中心に記録的な株安が広がり、リスク回避の円買いも重なって日経平均は週間安値60,449円まで売られました(同日、熊本で震度7の地震が発生しましたが市場への影響は限定的)。ところが金曜(7/31)は一転、前日の米国市場でマイクロソフトが急伸しフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が+8%超となった流れに、東京エレクトロンの好決算が加わって、日経平均は+4.03%(+2,495円)の急反発。値がさの半導体株が指数を押し上げたため、TOPIX(+1.29%)との差が大きく開いた1日でした。VIXも週内に20.88まで急騰したあと15.99へ急低下しています。

7/27(月) 中東情勢と原油 / 7/30(木) 英中銀 📉 米イランの攻撃停止報道で原油急落、BOEは5会合連続据え置き

月曜(7/27)は米国とイランの双方が攻撃を停止したとの報道を受けて原油が急落し、WTIは週間安値77.78ドルまで下げました。その後は中東情勢を巡るニュースで83ドル台まで戻し、週間では-5.195%の反落で着地しています。英中銀(BOE)は木曜(7/30)に政策金利を3.75%で据え置き、5会合連続の据え置きとなりました。採決は6対3で3名が4.00%への利上げを主張しており、ポンドの底堅さ(GBP/USD週間+1.163%)につながっています。

📅 来週の注目材料(8/3〜8/7)
💡 チェックポイント:
・8/3(月)米7月ISM製造業景気指数/中国7月製造業PMI
・8/5(水)米7月ADP雇用統計(予想+7.5万人、前回+9.8万人)/日本6月実質賃金
・8/7(金)米7月雇用統計──来週最大の注目。雇用の底堅さや平均時給の伸びが確認されれば9月利上げ観測が強まりドル買い要因、逆に鈍化すればドル円は下値を試す展開になりやすいところです。
加えて、介入警戒感が残るなかでの値動きになるため、指標前後のボラティリティ(変動率)は通常より大きくなりやすい点にも注意したいところです。
FX日足チャート 15通貨ペア 移動平均線
🔵 陽線(上昇)/ 🔴 陰線(下落) 移動平均線:緑25日・水色50日・青100日・赤200日
USD/JPY(ドル円) 🔴 週間-3.80%の急落──157.619円、全SMAを一気に下抜け

ドル円は157.619円で週間-3.803%(-6.232円)の急落。週間高値163.95円から週間安値157.297円まで、1週間で6円以上下げました。下げの起点は木曜(7/30)NY時間の円買い介入観測で、163円台から158円割れへ一気に振れています。金曜(7/31)は日銀の据え置き決定を受けて160.88円まで戻す場面がありましたが、レートチェック報道をきっかけに再び売られ、前日比-1.902円(-1.192%)で引けました。ここが今週いちばん重要な変化です。先週まで4本すべてのSMAを上回る「真のパーフェクトオーダー」だった価格が、SMA25(162.257円)・SMA50(161.321円)・SMA100(160.044円)・SMA200(157.933円)の4本すべてを一気に下抜けました。SMA配列そのものは上昇パーフェクトオーダーのままですが、これは移動平均線の並び順が変わるのに時間がかかるためで、価格は既に全ての線の下です。SMA200乖離率は-0.199%と、200日線をわずかに割り込んだところにあります。

🔴 注意:当ブログのヒストリカルデータ(2021年〜286週)で調べると、今回の週間-3.8%は3番目に大きい下落幅です(1位は2022年11月第2週の-5.33%、2位は2024年8月第1週の-4.71%)。いずれも相場の転換点として記憶されている週でした。今回は介入という外部要因が起点である点が過去2回と異なりますが、SMA200(157.933円)を明確に割り込んだ状態が続くなら、6月からの上昇トレンドは崩れたと見るのが自然です。逆に157円台で下げ止まり200日線を回復できれば、介入による行き過ぎた下落の巻き戻しという解釈も残ります。
EUR/JPY・GBP/JPY・AUD/JPY・CHF/JPY 🔴 クロス円が全面安──EUR/JPY・AUD/JPY・CHF/JPYが75日安値更新

円の急騰はドルに対してだけではありませんでした。クロス円は全面安です。下落率が大きい順に、AUD/JPY(110.618円、週間-3.296%)は週間安値110.463円で75日間安値を更新、GBP/JPY(212.415円、-2.691%)、CHF/JPY(194.859円、-2.678%)は終値がそのまま75日間安値となり、EUR/JPY(181.357円、-2.663%)も週間安値181.32円で75日間安値を更新しました。位置関係を見ると、EUR/JPY・CHF/JPYは4本すべてのSMAを下回り、AUD/JPY・GBP/JPYはSMA200のみ辛うじて上という状態。EUR/JPY・GBP/JPYはSMA配列こそ上昇パーフェクトオーダーが残っていますが、価格はすべて(あるいはほぼすべて)の線の下にあり、実態はトレンド転換の局面です。

🔴 注意:先週まで「円全面安」だったものが、1週間で「円全面高」へ完全に反転しました。CAD/JPYを含めると4ペアが75日安値を更新しています。これだけ全方位で円が買われたのは、円買い介入観測と、植田総裁が示した追加利上げへの含みが重なり、積み上がっていた円売り(円キャリー)の巻き戻しが一斉に起きたためと考えると整理がつきます。逆に言えば、介入の効果が薄れれば同じスピードで戻す可能性もある、ということです。
EUR/USD(ユーロドル) 📈 週間+1.36%で1.1525──SMA25・50を回復、下降POは継続

EUR/USDは1.1525で週間+1.361%(+0.0155ドル)と大きく反発しました。先週は4本すべてのSMAを下回っていましたが、今週はSMA25(1.1422)・SMA50(1.1481)を上抜け、位置関係が改善しています。ただしSMA100(1.1567)・SMA200(1.1629)はまだ上方にあり、SMA配列も下降パーフェクトオーダーが継続。SMA200乖離率は-0.893%と、先週の-2.259%から大きく縮小しました。週間高値1.1545は6月中旬以来の水準です。水曜(7/29)のFOMCでウォーシュ議長が即時の利上げに踏み込まなかったことを受けたドル売りが、そのまま戻りにつながりました。チャートで見ると6月から続いた右肩下がりの流れのなかで、最も大きな戻りが入った形になっています。

💡 チェックポイント:SMA25・SMA50を回復したのは6月上旬以来の改善です。ただしSMA配列は依然として下降パーフェクトオーダーで、トレンドが転換したと判断するのは早計。SMA100(1.1567)を明確に上抜けれれば、次のターゲットはSMA200(1.1629)です。
GBP/USD(ポンドドル) 📈 週間+1.16%で全SMA上へ復帰──1.3478、先週の転落から一転

GBP/USDは1.3478で週間+1.163%(+0.0155ドル)と大きく反発。先週は4本すべてのSMAを下回る形に転落していましたが、1週間でSMA25(1.3371)・SMA50(1.3361)・SMA100(1.3396)・SMA200(1.3395)の4本すべてを上回る位置へ復帰しました。SMA配列は混在ですが、価格がすべてのSMAの上にある堅調な形です。週間安値1.3273から週間高値1.3493まで、週を通して切り返す動きでした。先週「ドル全面高の裏返しという側面が強い」と書いた通り、ドルが売られた今週は素直に戻した格好です。加えて木曜(7/30)の英中銀(BOE)は政策金利を3.75%に据え置いたものの、9名中3名が4.00%への利上げを主張する内容で、ポンドの下支えになりました。

AUD/USD・NZD/USD(資源国通貨) 📈 NZD/USD+1.63%で全SMA上へ──ただしSMA配列は下降PO

ドル安を受けて資源国通貨も上昇しました。NZD/USD(0.5887、週間+1.631%)はSMA25(0.5762)・SMA50(0.5791)・SMA100(0.5821)・SMA200(0.5823)の4本すべてを上回る位置へ回復し、SMA25乖離率は+2.166%と15ペアで最大です。ただしSMA配列は下降パーフェクトオーダーのままで、移動平均線の並びは上から200日→100日→50日→25日と下向き。価格が急に飛び出しただけの状態で、トレンドが転換したわけではない点には注意が必要です。AUD/USD(0.7019、+0.540%)はSMA25(0.6960)・SMA50(0.7008)・SMA200(0.6908)を上回り、SMA100(0.7051)のみ上方という混在。原油が-5.2%と反落するなかでも、ドル安の追い風で上昇しました。

⚠️ 注意:NZD/USDは「価格は全SMAの上、でもSMA配列は下降パーフェクトオーダー」という、ちぐはぐな状態です。これは短期的に急騰したものの、中長期の下向きの流れはまだ変わっていないことを意味します。SMA25が上向きに転じて他の線を上抜けていくかどうかが、本物の転換かどうかの判断材料になります。
EUR/CHF・USD/CAD・USD/CHF 📉 USD/CHF-1.27%で先週の75日高値から反落──EUR/CHFは0.9349で高値更新

先週「真のパーフェクトオーダー」だったUSD/CHF(0.8077、週間-1.269%)は反落し、SMA25(0.8097)を割り込みました。SMA50(0.8029)・SMA100(0.7949)・SMA200(0.7924)はまだ下方にあるため大崩れではありませんが、週間高値0.8206で75日高値を更新した直後からの反落という形です。USD/CAD(1.4016、-0.531%)もSMA25(1.4125)・SMA50(1.4048)を割り込み、SMA100・SMA200のみ上回る位置に後退。両ペアともSMA配列は上昇パーフェクトオーダーが残っていますが、価格が上位のSMAを割り込み始めています。一方EUR/CHF(0.9305、+0.034%)はほぼ変わらずながら、週間高値0.9349で75日間高値を更新。4本すべてのSMAを上回る位置を維持しており、フラン安だけは今週も続いています。

EUR/GBP・CAD/JPY・EUR/AUD 🔴 CAD/JPY-3.31%で75日安値112.155円──EUR/AUDは+0.79%

CAD/JPY(112.411円、週間-3.305%)は15通貨ペアで最大の下落率となりました。週間安値112.155円は75日間安値を更新し、4本すべてのSMAを下回る位置へ転落。円高に加えて原油の反落(-5.2%)が重なり、先週まで「4本すべてのSMAの上」だった形が一気に崩れました。EUR/GBP(0.8550、+0.190%)は小幅続伸したものの、SMA50(0.8588)・SMA100(0.8629)・SMA200(0.8676)を下回る下降パーフェクトオーダーが継続しています。EUR/AUD(1.6412、+0.790%)は反発し、SMA50・SMA100を上回る位置へ戻しました。

グローバル市場 コモディティ チャート 直近100日
🔵 陽線(上昇)/ 🔴 陰線(下落) 各銘柄の直近100営業日の値動き
📊 日経平均株価 🔄 60,449円まで暴落後、金曜+4.03%の急反発──週間は-0.39%

日経平均は64,362円で週間-0.386%(-249円)と、数字だけ見ればほぼ変わらず。しかし週の中身は激しい往復でした。火曜(7/28)にアジア市場で半導体関連を中心とした記録的な株安が広がり、週間安値60,449円まで売られています。週間始値65,165円からの下げ幅は約4,700円(-7.2%)。先週このレポートで下値目安として挙げた「62,705円、その先は60,000円の大台」に、実際に接近しました。ところが金曜(7/31)はSOX指数の+8%超の急伸と東京エレクトロンの好決算を受けて半導体株が急騰し、+2,495円(+4.032%)の急反発で64,362円まで戻して引けています。SMA25(66,881円)・SMA50(67,123円)は依然として大きく上方にあり、月間では-8.674%(-6,113円)と大幅マイナス。レンジ内位置は62.0%です。

⚠️ 注意:金曜の+4.03%は大きな反発ですが、中身は値がさの半導体株が指数を押し上げたもので、TOPIXは+1.29%にとどまりました。円が同じ日に-1.19%(ドル円ベース)と急騰するなかでの株高でもあり、相場全体が強くなったわけではない点には注意が必要です。SMA25(66,881円)・SMA50(67,123円)はいずれも2,500円以上も上方にあり、チャートの形は依然として弱いまま。60,449円という週間安値が「二番底」として機能するかどうかが、今後の分かれ目になります。
📈 NYダウ平均 📈 週間+1.04%で52,485ドル──レンジ内90.2%、100日高値に接近

NYダウは52,485ドルで週間+1.035%(+538ドル)と3週ぶりに反発しました。週間高値52,902ドルは100日間高値53,289ドルに接近し、レンジ内位置は90.2%と先週の83.7%からさらに上昇。SMA25(52,344ドル)・SMA50(51,706ドル)をともに上回る位置を回復しました。月間では+0.344%(+180ドル)とプラスを維持。日経が週の半ばに-7%超の暴落を演じるなかでも米株は崩れず、100日チャートでは3月末の45,057ドルからの上昇基調がそのまま続いている形です。日経の月間-8.67%との差はさらに開きました。

💡 チェックポイント:米10年利回りが4.74%(100日高値)まで上昇するなかで、NYダウがレンジ内90.2%まで戻したのは強さの証拠です。100日高値53,289ドルを更新できるかが次の焦点。ただし米株の堅調さと日経の弱さ、そして急激な円高が同時に起きている点は、日本市場に固有の要因が意識されている可能性を示唆します。
📈 米10年国債利回り 🚀 4.74%で100日高値を更新──レンジ内99.7%、それでもドル安

米10年国債利回りは4.74%で週間+1.411%(+0.07ポイント)と上昇が続き、週間高値4.75%で100日間高値を更新しました。レンジ内位置は99.7%と、ほぼ最高水準に張り付いています。SMA25(4.57%)・SMA50(4.53%)を明確に上回り、月間では+6.034%(+0.27ポイント)の上昇。先週このレポートで「4.71%を明確に上抜けると…」と書いた水準を、実際に超えてきました。上昇の理由ははっきりしていて、水曜(7/29)のFOMCが据え置きながらタカ派的な声明と受け止められ、9月16日会合での25bp利上げ確率が63%程度まで織り込まれたためです。チャートでは6月下旬の4.37%付近から、ほぼ一本調子の右肩上がりが続いています。

⚠️ 注意:ここが今週いちばんの「ねじれ」です。米金利が100日高値を更新しているのに、ドルは全面安になりました。通常なら金利上昇はドル買い材料ですが、今週は当局の円買い介入という金利差の外側の力が上回りました。金利差が縮まったから円高になったのではない以上、介入の効果が一巡すれば再び金利差に沿った動きへ戻る可能性は残ります。ドル円は金利差だけで動くわけではない、ということを改めて確認させられた週でした。
😨 VIX指数(恐怖指数) 🔄 20.88へ急騰後に15.99へ急低下──週間-13.94%、レンジ内6.2%

VIX指数は15.99で週間-13.940%(-2.59ポイント)の大幅低下。ただし週の中では週間高値20.88まで急騰し、そこから週間安値15.82まで一気に鎮静化するという激しい往復でした。金曜は前日比-6.437%(-1.10ポイント)。レンジ内位置は6.2%と、先週の17.8%から急低下しています。SMA25(17.19)・SMA50(17.38)をともに下回り、月間では-3.617%。火曜の半導体株暴落で恐怖が一気に高まり、金曜の半導体株急反発でそれが巻き戻された──日経の値動きとほぼ同じ軌跡をたどった1週間でした。

🔴 注意:レンジ内6.2%という水準には見覚えがあります。7月第2週(W28)にVIXがレンジ内0.3%まで低下した翌週、VIXは+24.9%急騰し日経は-6.4%の暴落となりました。極端な楽観は突発的な調整の前触れになりやすい、というパターンです。今回も同じになるとは限りませんが、わずか3週間で「極端な楽観→暴落→極端な楽観」を往復している市場の不安定さは、頭に入れておきたいところです。
₿ ビットコイン(BTC/JPY) 🔴 週間-5.93%で1,000万円割れ──991万円、レンジ内14.5%

ビットコインは9,912,861円で週間-5.931%(-624,951円)の大幅安となり、1,000万円を割り込みました(データ日:8/1)。週間高値10,739,894円から週間安値9,889,958円まで、週を通して下げ続けた形です。金曜も前日比-4.392%(-455,324円)と下落が加速。SMA25(10,432,586円)・SMA50(10,263,256円)をともに割り込み、レンジ内位置は14.5%と先週の30.4%から大きく低下しました。月間では-0.145%とわずかにマイナス転落。週前半の株安局面でのリスク回避と、週後半の急激な円高が重なった形で、6月の1,000万円割れから回復してきた流れがここで途切れました。

⚠️ 注意:SMA25・SMA50をともに割り込み、レンジ内14.5%まで低下しました。円建てで見ているため、今週の急激な円高(-3.8%)が下落幅を膨らませている点は割り引いて考える必要があります。それでも100日安値9,393,403円までの距離は5%ほどしかなく、下値警戒の局面です。
⟠ イーサリアム(ETH/JPY) 📉 週間-4.18%で30万円割れ──294,110円、月間は+7.27%を維持

イーサリアムは294,110円で週間-4.179%(-12,826円)と反落し、30万円を割り込みました(データ日:8/1)。週間高値323,294円まで上昇する場面もありましたが、そこから3万円近く下げています。金曜は前日比-4.242%。SMA25(302,168円)は割り込んだものの、SMA50(287,146円)はまだ下方にあり、BTCよりは形を保っています。レンジ内位置は37.1%(先週42.4%)。月間では+7.268%(+19,927円)とプラスを維持しており、BTC(月間-0.145%)との差は続いています。

🛢️ WTI原油 📉 週間-5.20%で84.67ドル──3週ぶり反落も月間は+23.46%

WTI原油は84.67ドルで週間-5.195%(-4.64ドル)と3週ぶりに反落しました(データ日:7/31)。週間高値86.87ドル・週間安値77.78ドルと値幅は9ドル超あり、週の中で一度80ドルを割り込んでから戻した形です。安値をつけたのは月曜(7/27)で、米国とイランが双方の攻撃を停止したとの報道が地政学リスクの後退につながりました。その後は中東情勢を巡る報道で83ドル台まで買い戻されています。金曜は前日比+1.292%と反発して引けています。SMA25(78.09ドル)は上回るものの、SMA50(82.21ドル)とほぼ同水準まで下げました。レンジ内位置は34.8%(先週42.5%)。月間では+23.462%(+16.09ドル)と大幅プラスを維持しており、2週続いた急騰の一部を吐き出した程度の調整です。

🥇 金(Gold) 🔄 週間-0.46%で4,049.1ドル──レンジ内6.8%、安値圏で膠着

金は4,049.1ドルで週間-0.455%(-18.5ドル)と小幅反落しました(データ日:7/31)。週間高値4,118.5ドル・安値4,017.9ドルと、4,000〜4,100ドルの狭いレンジでの推移が続いています。SMA25(4,065.94ドル)はわずかに上方、SMA50(4,200.92ドル)は大きく上方にあり、レンジ内位置は6.8%と100日間の安値圏のまま(先週7.8%)。月間では-0.472%とわずかにマイナスです。3月の5,200ドル台からの下降トレンドが続くなか、直近は4,000ドル手前で下げ渋る動きになっていますが、上向きに転じる兆しはまだ見えません。

🥈 銀(Silver) 📉 週間-1.82%で57.59ドル──先週の反発が続かず、レンジ内7.5%

銀は57.59ドルで週間-1.816%(-1.06ドル)と反落(データ日:7/31)。先週+4.67%と大きく反発しましたが、続きませんでした。週間安値57.22ドルは100日間安値55.01ドルには届いていないものの、レンジ内位置は7.5%と再び安値圏へ(先週10.2%)。SMA25(58.66ドル)を割り込み、SMA50(64.28ドル)は依然として大きく上方にあります。月間では-4.151%(-2.49ドル)とマイナスです。先週「底は打ったかも?という段階」と書きましたが、確認にはやはりもう少し時間が必要そうです。

⬜ 白金(Platinum) 📈 週間+3.57%で1,650.3ドル──貴金属で唯一の上昇、先週と逆転

白金は1,650.3ドルで週間+3.571%(+56.9ドル)と大きく反発し、貴金属3品目のなかで唯一の上昇となりました(データ日:7/31)。先週は逆に「金・銀が反発するなかでひとり下げた」銘柄でしたから、きれいに立場が入れ替わっています。週間高値1,651.9ドルまで上昇し、SMA25(1,613.72ドル)を上抜けました。ただしSMA50(1,708.16ドル)はまだ上方にあり、レンジ内位置は17.0%(先週8.9%)と改善したものの安値圏であることに変わりはありません。月間では+3.864%(+61.4ドル)とプラスです。

💡 チェックポイント:白金がSMA25を上抜けたのは、貴金属3品目のなかで唯一です。レンジ内位置も8.9%→17.0%と改善しました。金・銀が安値圏で膠着するなか、白金だけが先行して形を整えつつある点は注目に値します。SMA50(1,708.16ドル)が次の壁です。
🇨🇳 上海総合指数 / 🇮🇳 インド SENSEX 📈 インドが+2.68%で急反発・上海は+0.47%と小幅高

新興国株はそろって上昇しました。インドSENSEX(78,095、データ日:7/31)は週間+2.675%(+2,035ポイント)と急反発。先週割り込んだSMA25(77,261)・SMA50(76,395)をともに回復し、レンジ内位置は74.8%と先週の39.6%から大きく改善しました。月間でも+1.524%とプラスに転じています。上海総合(3,832.26、データ日:7/31)は週間+0.474%(+18.06ポイント)と小幅続伸。2週連続の上昇ですが、SMA25(3,929.08)・SMA50(4,001.94)はいずれも大きく上方にあり、レンジ内位置は17.6%と安値圏のまま。月間では-6.813%と大幅マイナスが続いています。

💡 チェックポイント:インドはレンジ内39.6%→74.8%と1週間で大きく回復し、SMA25・SMA50をそろって回復しました。一方の上海は2週続けて上昇しても、レンジ内17.6%・月間-6.8%と依然として弱い位置。同じ「新興国株」でも中身はまったく違う状態が続いています。

📋 今週の全体まとめ

チャートをざっくり3グループに分けると——

🟢 上昇したもの:白金(+3.57%・貴金属で唯一の上昇・SMA25上抜け)、インドSENSEX(+2.68%・SMA25/50を回復・レンジ内74.8%)、NZD/USD(+1.63%・全SMA上へ回復)、EUR/USD(+1.36%・SMA25/50を回復)、GBP/USD(+1.16%・全SMA上へ復帰)、NYダウ(+1.04%・レンジ内90.2%)、EUR/AUD(+0.79%)、AUD/USD(+0.54%)、上海総合(+0.47%)、米10年利回り(4.74%・100日高値更新・レンジ内99.7%)、EUR/GBP(+0.19%)、EUR/CHF(+0.03%・75日高値0.9349更新)

🔴 下落したもの:USD/JPY(-3.80%・2021年以降で3番目の下落幅・全SMA下抜け)、CAD/JPY(-3.31%・75日安値112.155円)、AUD/JPY(-3.30%・75日安値110.463円)、GBP/JPY(-2.69%)、CHF/JPY(-2.68%・75日安値194.859円)、EUR/JPY(-2.66%・75日安値181.32円)、BTC(-5.93%・1,000万円割れ・レンジ内14.5%)、WTI原油(-5.20%・3週ぶり反落)、ETH(-4.18%・30万円割れ)、銀(-1.82%・先週の反発続かず)、USD/CHF(-1.27%)、USD/CAD(-0.53%)、金(-0.46%・レンジ内6.8%)、日経平均(-0.39%)

🟡 方向感を探っている:VIX(15.99・週内に20.88まで急騰後に急低下しレンジ内6.2%)、日経平均(60,449円まで暴落後、金曜+4.03%の急反発で往って来い)

ひと言でまとめると、「円買い介入でドル円が週間-3.8%の急落──全SMAを下抜け、クロス円4ペアが75日安値、しかし米金利は100日高値を更新」という週でした。先週まで「164円が目前」「真のパーフェクトオーダー」と書いていたドル円が、わずか1週間で157円台まで6円以上下げ、4本すべての移動平均線を下抜けました。当ブログのヒストリカルデータ(2021年〜286週)で見ても3番目に大きい週間下落幅です。きっかけは木曜(7/30)・金曜(7/31)の2度にわたる日本当局の円買い介入観測で、金曜にはNY連銀のレートチェック報道も重なりました。日銀は金曜に政策金利1.00%を据え置いた(8対1)ものの、植田総裁が利上げペース加速の可能性に触れたことも円買いを後押ししています。一方の米10年利回りは、水曜(7/29)のFOMCが据え置きながらタカ派と受け止められ9月利上げ確率63%が織り込まれて4.74%・100日高値を更新──金利差ではなく需給で円高が進んだという、教科書とは逆の週でした。株式では日経が火曜の半導体株暴落で週間安値60,449円まで売られたあと、金曜にSOX+8%超と東京エレクトロンの好決算を受けて+4.03%の急反発。一方NYダウはレンジ内90.2%まで上昇し、日米の差はさらに開いています。VIXは20.88まで急騰したあと15.99・レンジ内6.2%まで急低下しましたが、これは7月第2週に「極端な楽観」を警告した直後に暴落が起きたときと同じ水準です。コモディティは月曜の米イラン攻撃停止報道で原油が急落し3週ぶりの反落、貴金属では白金だけが+3.57%と反発。暗号資産はBTCが1,000万円割れ、ETHが30万円割れと崩れました。来週は8/7(金)の米7月雇用統計が最大の焦点。加えて、ドル円がSMA200(157.933円)を回復できるか、日経が60,449円の安値を守れるか、レンジ内6.2%まで下がったVIXが再び跳ねないかを見ていきたいところです。

※ 本記事は個人による相場チャートの分析まとめです。投資の推奨・助言を目的とするものではありません。投資に関する最終判断はご自身でお願いします。相場は予告なく大きく変動することがあります。余裕資金での投資を心がけましょう。