ドル円は159.292円・週間+0.946%(+1.493円)まで上昇し、7月31日の日米協調介入で下げた分の半値以上を戻しました。先週まで4本すべての移動平均線の下にあった価格はSMA200(158.192円)を回復——先週このレポートで挙げた宿題が、まずひとつクリアされた形です。ただしSMA配列は上昇パーフェクトオーダーから「混在」へ変化しており、単純な元通りではありません。円は全面安で、クロス円5ペアすべてが上昇(最大はCAD/JPYの+1.446%)。市場は日銀の9月利上げを約70%織り込んでいるにもかかわらず円安が続いており、これは利上げしても実質金利がマイナスのままという構図が効いているためです。日経平均は68,309円・週間+3.997%と3日続伸で約1か月ぶりに68,000円台を回復し、SMA25・SMA50をともに上抜けてレンジ内79.7%。こちらも先週の宿題をクリアしました。水曜(8/12)の米7月CPIは前年比+3.4%と予想どおりで、米10年国債利回りは4.70%・レンジ内90.2%へ再上昇。原油はホルムズ海峡をめぐる米イラン緊張の再燃で週間+5.398%と急反発し、先週の「合意間近」報道から180度反転しました。金は4,432.0ドル・週間+2.103%でレンジ内51.2%まで回復。一方VIXは14.25・レンジ内0.4%と100日間安値をまた更新しています。
ドル円は159.292円で週間+0.946%(+1.493円)と続伸しました。週間始値157.691円(=週間安値)から週間高値159.566円まで、週を通してじわじわ上げる展開です。先週の宿題だったSMA200(158.192円)を回復し、SMA200乖離率は先週の-0.161%から+0.695%へ。ただし残る3本、SMA25(160.866円)・SMA50(161.110円)・SMA100(159.984円)はまだ上方にあり、4本のうち1本を回復しただけという段階です。そしてもうひとつ重要な変化があります。SMA配列が「上昇パーフェクトオーダー」から「混在」へ変わりました。先週まで残っていた移動平均線の並び順が、ついに崩れた形です。チャートを見ると、7月末の長い陰線のあと159円台で上ヒゲの並ぶ足が続いており、上値の重さが視覚的にも確認できます。
今週は円が全面安で、クロス円はすべて上昇しました。上昇率が大きい順にGBP/JPY(215.607円、週間+1.272%)、AUD/JPY(112.848円、+1.200%)、EUR/JPY(184.313円、+1.066%)、CHF/JPY(195.850円、+0.291%)。位置関係の改善が目立つのはAUD/JPYで、SMA25(112.779円)・SMA50(112.609円)・SMA200(109.727円)を回復し、残るはSMA100(112.891円)のみという状態まで戻しました。GBP/JPYはSMA50・SMA100・SMA200を上回り、SMA配列も上昇パーフェクトオーダーを維持——15ペアで唯一、円絡みで上昇POが残っているペアです。EUR/JPYはSMA200のみ上、CHF/JPYは4本すべてのSMAを下回ったままで、クロス円のなかでひとつだけ形が悪い状態が続いています。
EUR/USDは1.1570で週間+0.110%(+0.0013ドル)とほぼ変わらずですが、内容には意味のある変化がありました。先週「あと0.0009ドルで100日線に届く」と書いたSMA100(1.1566)を、ついに上抜け——乖離率は+0.035%とごくわずかですが、位置は「上」に変わりました。これによりSMA25(1.1470)・SMA50(1.1464)と合わせて4本のうち3本を上回る形になり、SMA配列も「下降パーフェクトオーダー」から「混在」へ解消されています。6月から続いた明確な下向きの並びが、ようやく崩れました。残る壁はSMA200(1.1628)で、乖離率は-0.494%です。
GBP/USDは1.3535で週間+0.324%(+0.0044ドル)と続伸。先週「4本のSMAが1.336〜1.340の狭い範囲に収束している」と書きましたが、今週はそこから上へ抜ける動きになりました。SMA25(1.3426)・SMA50(1.3370)・SMA100(1.3409)・SMA200(1.3410)と、4本すべてを上回る位置を維持したまま、乖離率はSMA50で+1.237%まで拡大。週間高値1.3561は7月中旬以来の水準です。SMA配列は「混在」のままで、移動平均線が上向きに並び替わるにはまだ時間が必要ですが、価格が収束帯を離れて上に伸びたこと自体は前向きな変化です。
AUD/USD(0.7084、週間+0.252%)は3週連続の上昇となり、4本すべてのSMA(0.7010/0.6989/0.7056/0.6934)の上を維持しました。SMA200乖離率は+2.171%と15ペアで最大で、先週に続きオージーの底堅さが目立ちます。一方NZD/USD(0.5892、週間-0.035%)はほぼ変わらず。こちらも4本すべてのSMA(0.5839/0.5787/0.5827/0.5831)の上にありますが、週間安値0.5825ではSMA100・SMA200付近まで押される場面もありました。両ペアともSMA配列は「混在」で、方向感が定まっていない点は先週から変わっていません。
フラン安を軸にした動きが続いています。USD/CHF(0.8131、週間+0.642%)はSMA25(0.8112)を回復し、4本すべてのSMAを上回ったうえでSMA配列も上昇パーフェクトオーダー——15ペアで唯一の「真のパーフェクトオーダー」に復帰しました。SMA200乖離率は+2.565%です。EUR/CHF(0.9409、週間+0.797%)は週間高値0.9410で3週連続の75日間高値更新。4本すべてのSMAを上回り、SMA100乖離率は+2.058%まで拡大しました。一方USD/CAD(1.3871、週間-0.492%)は15ペアで最大の下落率となり、SMA100(1.3919)も割り込んでSMA200(1.3854)のみ上という位置に後退。SMA配列も上昇パーフェクトオーダーから「混在」へ崩れました。原油が+5.4%と反発したことがカナダドルの追い風になっています。
CAD/JPY(114.818円、週間+1.446%)は15通貨ペアで最大の上昇率となりました。円安と原油高が重なった結果です。SMA25(114.636円)・SMA50(114.435円)・SMA200(114.198円)を回復し、残るはSMA100(114.924円)のみ。2週間前に75日安値110.795円をつけたところからは4円の戻しです。EUR/GBP(0.8548、週間-0.211%)は4週ぶりに反落し、SMA50(0.8570)・SMA100(0.8620)・SMA200(0.8665)を下回る下降パーフェクトオーダーが続いています。EUR/AUD(1.6330、-0.126%)は小幅続落で4本すべてのSMAを下回りますが、SMA配列は下降パーフェクトオーダーから「混在」へ変化しました。
日経平均は68,309円で週間+3.997%(+2,625円)と大幅続伸しました(データ日:8/13)。先週の宿題だったSMA25(65,771円)を回復し、さらにSMA50(67,221円)も上抜け——5日線(66,819円)を含めすべての移動平均線の上に出ています。週間安値64,651円から週間高値68,800円まで4,100円超の上昇で、木曜(8/13)には前日比+784円の3日続伸で約1か月ぶりに68,000円台を回復。レンジ内位置は79.7%と先週の67.9%からさらに改善し、月間も+0.834%とプラスへ転じました。7月中旬から続いた調整局面は、ひとまず終わったと見てよさそうな形です。
NYダウは53,732ドルで週間-0.564%(-305ドル)と小反落しました。先週100日間高値54,744ドルを更新した直後の一服で、今週の週間高値は54,223ドルと前週の高値には届いていません。レンジ内位置は89.6%(先週92.7%)と、依然として高値圏にあります。SMA25(52,888ドル)・SMA50(52,343ドル)は大きく下方にあり、月間では+2.039%(+1,074ドル)とプラスを維持。日経が+4.00%と急伸するなかでの小幅マイナスで、先々週までとは日米の強弱が逆転した1週間でした。
米10年国債利回りは4.70%で週間+0.773%(+0.04ポイント)と反発しました。週間安値4.61%から週間高値4.70%まで上昇し、その高値で週を終えています。金曜は前日比+1.185%(+0.06ポイント)。レンジ内位置は90.2%と先週の84.4%から上昇し、100日間高値4.75%が視野に入ってきました。SMA25(4.64%)・SMA50(4.56%)をともに上回り、月間では+3.322%(+0.15ポイント)です。CPIが前年比+3.4%と2%目標を大きく上回る水準にとどまり、サプライズなく通過したことで金利上昇の流れが戻った形になっています。
VIX指数は14.25で週間-4.362%(-0.65ポイント)と3週連続の低下となり、週間安値14.18で100日間安値をまた更新しました。レンジ内位置は0.4%と、先週の0.8%からさらに切り下がっています。週間高値でも15.72止まりで、週を通じて15台前半〜14台という低いレンジに張り付いたままでした。SMA25(16.70)・SMA50(17.18)をともに下回り、月間では-9.062%。100日チャートで見ると、3月末の31.65から一貫して切り下がる形が続いています。
ビットコインは10,027,268円で週間-2.099%(-215,016円)と反落しました(データ日:8/15)。週間高値10,333,098円から週間安値10,013,912円まで下げ、1,000万円台をかろうじて維持している状態です。先週わずかに上回っていたSMA50(10,225,710円)は再び割り込み、SMA25(10,289,202円)と合わせて2本とも下回る位置に戻りました。レンジ内位置は17.7%と先週の23.3%から低下し、月間では-3.196%。日経が+4.00%、原油が+5.40%と上昇するなかでの下落で、今週はリスクオンの流れに乗れませんでした。
イーサリアムは299,611円で週間-0.883%(-2,670円)と小反落し、30万円をわずかに割り込みました(データ日:8/15)。週間高値305,756円から週間安値295,199円のレンジで、BTC(-2.10%)ほどは下げていません。SMA50(293,931円)は上回ったままで、SMA25(303,346円)のみ上方という位置。レンジ内位置は44.0%と先週から変わらず、BTC(17.7%)との差は今週さらに開きました。月間では-0.972%とわずかにマイナスへ転じています。
WTI原油は82.40ドルで週間+5.398%(+4.22ドル)と急反発しました(データ日:8/14)。先週の-8.96%からきれいな往って来いです。週間安値77.79ドルから週間高値84.61ドルまで7ドル近い値幅で、金曜(8/14)はホルムズ海峡をめぐる米イラン緊張の再燃による供給不安から前日比+1.415%(+1.15ドル)。先週割り込んだSMA25(81.95ドル)・SMA50(79.55ドル)を2本とも回復し、レンジ内位置は30.4%と先週の19.8%から改善しました。月間では+3.518%です。
金は4,432.0ドルで週間+2.103%(+91.3ドル)と続伸しました(データ日:8/14)。先週の+8.70%に比べれば穏やかですが、上昇の方向は変わっていません。週間始値4,336.1ドル(=週間安値)から週間高値4,454.6ドルまで上げ、SMA25(4,145.78ドル)・SMA50(4,159.04ドル)を大きく上回る位置を維持。レンジ内位置は51.2%と、ついに100日間レンジの真ん中まで回復しました(2週前は6.8%)。月間では+9.594%(+388.0ドル)と12銘柄で2番目の伸びです。中東情勢の緊張再燃も、安全資産としての金には追い風になっています。
銀は64.82ドルで週間+2.357%(+1.49ドル)と続伸(データ日:8/14)。週間高値66.65ドルまで買われる場面もありましたが、そこからやや押し戻されて引けています。SMA25(59.89ドル)・SMA50(61.79ドル)をともに上回る位置は維持。レンジ内位置は29.0%(先週25.9%)と小幅な改善にとどまりました。ただし月間では+13.509%(+7.71ドル)と、12銘柄で最大の伸びです。先週「上昇の途中というより安値圏からの反発の初動」と書いた見立ては、今週の伸び悩みを見るかぎりまだ当てはまりそうです。
白金は1,756.8ドルで週間+0.383%(+6.7ドル)と3週連続の上昇ですが、先週の+6.49%からは大きく伸びが鈍りました(データ日:8/14)。週間安値1,703.8ドルまで押される場面もあり、週間高値1,765.4ドルは先週の1,796.2ドルに届いていません。SMA25(1,664.04ドル)・SMA50(1,669.07ドル)はともに下方にあり位置関係は良好ですが、レンジ内位置は33.9%と先週の34.0%からわずかに低下。月間では+7.680%です。貴金属3品目のなかで、今週は白金だけが足踏みとなりました。
インドSENSEX(78,080、データ日:8/13)は週間-1.108%(-875ポイント)と3週ぶりに反落しました。先週100日間高値79,367に肉薄しレンジ内94.7%まで上げた反動で、今週のレンジ内位置は83.5%へ低下。ただしSMA25(77,691)・SMA50(76,972)は上回ったままで、月間も+1.330%とプラスを維持しています。上海総合は2週続けて終値データが取得できていません(データ休場)。ただし週間始値3,943.82・週間高値3,968.48・週間安値3,924.64というレンジからは、先週の3,800台から3,900台へ水準を切り上げたことが読み取れます。100日間安値3,741.11からは着実に離れており、7月下旬の底からの戻りが続いている形です。
チャートをざっくり3グループに分けると——
🟢 上昇したもの:WTI原油(+5.40%・米イラン緊張の再燃・SMA25/50を回復)、日経平均(+4.00%・SMA25/50をともに上抜け・レンジ内79.7%)、銀(+2.36%・月間+13.51%は12銘柄で最大)、金(+2.10%・レンジ内51.2%)、CAD/JPY(+1.45%・15ペア最大の上昇)、GBP/JPY(+1.27%・上昇PO維持)、AUD/JPY(+1.20%・SMA25/50を回復)、EUR/JPY(+1.07%)、USD/JPY(+0.95%・SMA200を回復)、EUR/CHF(+0.80%・3週連続75日高値0.9410更新)、米10年利回り(+0.77%・4.70%でレンジ内90.2%)、USD/CHF(+0.64%・真のパーフェクトオーダーへ復帰)、白金(+0.38%)、GBP/USD(+0.32%)、CHF/JPY(+0.29%)、AUD/USD(+0.25%)、EUR/USD(+0.11%・SMA100上抜けで下降PO解消)
🔴 下落したもの:VIX(-4.36%・14.25で100日安値14.18を再更新・レンジ内0.4%)、BTC(-2.10%・1,002万円・レンジ内17.7%)、インドSENSEX(-1.11%・3週ぶり反落)、ETH(-0.88%・30万円をわずかに割れ)、NYダウ(-0.56%・高値圏で小休止)、USD/CAD(-0.49%・15ペア最大の下落)、EUR/GBP(-0.21%)、EUR/AUD(-0.13%)、NZD/USD(-0.04%)
🟡 方向感を探っている:上海総合(2週続けて終値データ休場・ただし週間レンジは3,900台へ切り上げ)
ひと言でまとめると、「介入の神通力が2週間で半分薄れ、ドル円は159円台へ──日経は68,000円台を回復、VIXはレンジ内0.4%」という週でした。7月31日の日米協調介入で155.211円まで下げたドル円は、今週159.566円まで戻して介入による下げの半分以上を吸収。日本経済新聞は「はや薄れる日米協調介入の神通力」と報じています。テクニカルではSMA200(158.192円)を回復した一方で、SMA配列が上昇パーフェクトオーダーから「混在」へ崩れるという良し悪し半々の週でした。興味深いのは、市場が日銀の9月利上げを約70%織り込んでいるのに円安が進んだこと。利上げしても政策金利は1.25%で、実質金利はマイナス圏を脱しない——「利上げする」ことと「円を持つ動機が生まれる」ことは別だという構図が出た形です。株式では日経平均が+4.00%と急伸し、SMA25・SMA50をともに上抜けて約1か月ぶりに68,000円台を回復。3週続けて安値を切り上げ(60,449円→61,948円→64,651円)、TOPIXとプライム指数は連日で最高値を更新しています。一方でNYダウは-0.56%と小休止し、日米の強弱が逆転しました。物価指標は水曜(8/12)の米7月CPIが前年比+3.4%と予想どおり、木曜(8/13)のPPIも伸びが鈍化。サプライズなく通過したことで米10年利回りは4.70%・レンジ内90.2%へ再上昇しています。コモディティは先週と正反対で、ホルムズ海峡をめぐる米イラン緊張の再燃により原油が+5.40%の急反発。金はレンジ内51.2%と2週間で6.8%から真ん中まで戻しました。気がかりなのはVIXが14.25・レンジ内0.4%で100日安値を再更新したことで、これで6週のうち4度目の「極端な楽観」です。来週は8/17(月)の日本4-6月期GDP、8/19(水)のFOMC議事録、8/21(金)の日本7月CPIが並びます。ドル円がSMA100(159.984円)と160円の大台——テクニカルの壁と介入警戒ゾーンが重なる水準——を上抜けられるか、日経が72,832円の100日高値に向けて伸ばせるか、そしてVIXが跳ねないかを見ていきたいところです。
今週いちばんのテーマは、介入の効果がどれだけ持つのかでした。7月30日の日本単独介入と7月31日の日米協調介入(2011年以来15年ぶり、円買い方向では1998年以来28年ぶり)で163円台から155.211円まで8円以上下げたドル円は、今週159.566円まで戻り高値を更新し、介入による下げの半分以上を吸収しました。日本経済新聞は「はや薄れる日米協調介入の神通力」と報じています。要因として挙げられているのは、お盆で商いが薄く値動きが大きくなりやすい時期であったことと、中東情勢の緊張によるドル買いです。ただし159.50円台では上値が重く、チャートには上ヒゲが3本連続で並びました。この水準が介入前後の値幅に対する戻り目処にあたるためで、市場では「さらに円安が進めば再び介入に動くか」が焦点になっています。
ここが今週いちばん腑に落ちにくいところです。市場は日銀の9月会合での利上げを約70%織り込み、10月までなら100%超と、秋の利上げをほぼ確実視しています。普通に考えれば利上げ観測は円買い材料のはずですが、実際には円安が進みました。理由として指摘されているのが実質金利(名目金利からインフレ率を差し引いたもの)がマイナスのままという点です。現在の政策金利1.00%から9月または10月に0.25%引き上げても1.25%で、さらにもう1回実施してもマイナス圏を脱しない見通し。「利上げする」ことと「円を持つ動機が生まれる」ことは別だという、教科書には書かれにくい現実が出た週でした。
来週最大の注目としていた米7月CPI(消費者物価指数)は、前年比+3.4%と市場予想に一致しました。6月の+3.8%からは鈍化しており、インフレは緩やかに落ち着く方向です。ただしFRBの2%目標は依然として大きく上回ったままで、サプライズがなかったぶん相場の反応は限定的でした。翌木曜(8/13)の米7月PPI(卸売物価指数)は前月比+0.2%(前回-0.3%)、前年比+4.9%(前回+5.5%)。食品・エネルギーを除くコアは前月比+0.3%、前年比+4.2%(前回+4.7%)と、いずれも前年比の伸びが鈍化しています。なお7月29日のFOMCで政策金利は3.50〜3.75%に据え置き(採決は9対3、3名が0.25%利上げを主張)となっており、9月に向けた綱引きが続いています。
先週は「ホルムズ海峡の開放に向けた米イラン合意が間近」との観測で原油が週間-8.96%の急落となりましたが、今週はまったく逆でした。エネルギーの輸送要衝であるホルムズ海峡をめぐって米国とイランの緊張が再燃し、供給不安から買いが優勢に。金曜(8/14)のニューヨーク市場でWTIの9月物は前日比+1.15ドルの82.40ドルで引け、週間では+5.398%の急反発となりました。週の途中には米国の原油在庫の増加や需要見通しの下振れで2営業日続落する場面もあり、中東情勢のニュース一本で上下する神経質な地合いが続いています。この中東緊張は、ドル買い(=円安)の一因としても指摘されました。
木曜(8/13)の日経平均は前日比+784円の68,308円で3日続伸となり、約1か月ぶりに68,000円台を回復しました。前日の米国市場でハイテク株が買われた流れをそのまま引き継ぎ、朝方には68,799.71円まで上昇して上げ幅は一時1,275円に達しています。AI・半導体株のブームそのものは一時の勢いを越えたと見られているものの、高い利益水準が評価されて指数を押し上げる構図は続いているという受け止めです。特筆すべきは、日経平均が100日間高値(72,832円)にまだ届かないなかで、TOPIXとプライム指数は連日で最高値を更新していること。値がさ株中心の日経平均と、時価総額加重の指数とで景色が違っている状態です。
・8/17(月)日本4-6月期GDP速報値──日銀の利上げペース判断に直結
・8/19(水)FOMC議事録──7月会合で3名が利上げを主張した中身が読める。年内の利上げ観測を左右
・8/21(金)日本7月消費者物価指数(CPI)──来週最大の注目。総合は前年比1.6%→1.9%、コア1.8%が予想。上振れすれば9月利上げ観測が強まり円高方向へ
・そのほか米PMI速報値、米新規失業保険申請件数、日本の貿易収支
ドル円は160円に近づけば介入警戒、日本のCPIが上振れれば円買い、という上値の重い展開になりやすい週です。逆に日本のCPIが弱ければ「利上げしても実質金利マイナス」の構図が改めて意識されます。