2026年9月7日(月)〜 9月12日(土)

今週の相場をチャートで振り返る

先週と主役は同じ「円」と「原油」。ただし、行き着いた場所が違いました。火曜(9/8)の東京市場でドル円は152円台後半まで下げ、今年2月中旬以来、約半年ぶりの円高水準です。週間安値152.89円はそのまま75日間安値で、先週このレポートで「円安トレンドが終わったかどうかの試金石」と書いた7/31の協調介入時安値155.211円を、市場はあっさり割り込みました。背景は9/17〜18の日銀会合での利上げ観測(政策金利1.25%程度へ、市場は8割超を織り込み)、ベッセント米財務長官の円安けん制、そして積み上がった円キャリー取引の巻き戻しです。原油はさらに上へ行きました。9/9未明、米軍がペルシャ湾でイランのタンカー5隻を攻撃し、イランはヨルダンの米軍基地へ報復。ホルムズ海峡は事実上の封鎖状態となり、WTIは週間高値104.46ドル・終値99.99ドル・週間+9.303%と2週連続で+9%台です。ところが週後半、風向きが変わります。9/10(木)の米8月PPIが前年比+5.4%(予想+5.3%)、9/11(金)の米8月CPIはコア前月比+0.3%(予想+0.2%)と、インフレ指標が2つとも上振れ。9/15〜16のFOMCでの利上げ確率は発表前の71.5%から85.6%へ上がり、米10年国債利回りは4.97%、週間高値4.98%で100日間高値を更新してレンジ内98.6%。ドル円も154.67円まで戻しました。それでも週間では-1.707%の153.594円です。円は6つの円ペアすべてで2週連続の全勝、最大の下落はCHF/JPY-2.490%——15ペアで唯一の下降パーフェクトオーダーに並びました。金利上昇の逆風でビットコインは週間-5.097%と12銘柄で最大の下落です。来週はFOMC(9/15〜16)と日銀会合(9/17〜18)が連続します。

9/8(火) ドル円が152円台へ 今年2月中旬以来、約半年ぶりの円高水準 📉 日銀の利上げ観測+ベッセント発言+円キャリーの巻き戻しが重なる

先週の続きが、そのまま一段深いところまで進みました。火曜(9/8)の東京外国為替市場で、ドル円は一時152円台後半——今年2月中旬以来の円高ドル安水準です。理由は3つ重なっています。1つめは日銀の利上げペースが速まるとの見方で、9/17〜18の金融政策決定会合で0.25%の利上げに踏み切り、政策金利を1.25%程度へという観測を市場は8割超織り込んでいます。2つめは米当局からのけん制で、米財務省によればベッセント財務長官は8/30に日銀の植田総裁と面会し、大幅な円安に「断固とした市場・金融政策上の措置を講じることを強く支持する」と伝えたことが明らかになりました。そして3つめが、これまで積み上がってきた円キャリー取引(低金利の円を借りて高金利通貨で運用する取引)の巻き戻しです。円を売り持ちにしていたポジションが一斉に買い戻され、値動きが加速しました。

🔴 ポイント:先週このレポートで「155.211円は単なる節目ではなく、当局が守った水準を市場が自力で割れるかという試金石」と書きました。答えはあっさり割ったです。しかも今週の週間安値152.89円は、7/31の協調介入時安値より2.3円以上も下。介入で作った安値を市場が自力で更新した——2022年から続いてきた円安トレンドの局面が変わったことを、チャートの形として認めざるを得ない週になりました。
9/9(水) 米軍がペルシャ湾でイランのタンカー5隻を攻撃 原油が100ドルの大台へ 🚀 WTIは週間高値104.46ドル・週間+9.303%、2週連続で+9%台

中東は、先週よりさらに一段進みました。9/9未明(米国時間)、米軍がペルシャ湾でイランのタンカー5隻を攻撃。これを受けてイランはヨルダンの米軍基地へ報復攻撃を行い、国際指標のブレント原油は7月以来はじめて1バレル100ドルを突破しました。より深刻なのは物流のほうです。イラン革命防衛隊がホルムズ海峡周辺の船舶に通航禁止を通告し、民間船が通航を避けた結果、海峡は事実上の封鎖状態となっています。日本は原油輸入の約94%を中東に依存し、そのうち約8割がホルムズ海峡を通過するタンカーで運ばれているため、影響は他人事ではありません。WTI原油は週間高値104.46ドルをつけ、終値99.99ドル・週間+9.303%で着地しました。

🔴 ポイント:先週このレポートで「制裁より、実際にタンカーが撃たれるほうが価格に効く」と書きました。今週はそのタンカーを撃ったのが米軍だったという点が違います。先週までは「イランが撃つ」でしたが、今週は米国が能動的に関与した——つまり当事者が増えたわけです。100ドルという水準そのものよりも、海峡が「事実上の封鎖」と表現される状態になったことのほうが重い意味を持ちます。原油高は日本にとって貿易赤字の拡大=本来なら円売り材料ですが、今週も日銀の利上げ観測がそれを上回りました。
9/10(木) 米8月PPIが前年比+5.4%と上振れ 国債バイバックも期待外れ 📈 米金利が上昇しドルは反発、ドル円は154.67円まで戻す

木曜(9/10)、風向きが変わります。米8月生産者物価指数(PPI)は前月比+0.4%、前年比+5.4%で、前年比は市場予想の+5.3%を上回りました。企業段階での価格上昇圧力が衰えていないことを示す内容で、利上げ観測を後押しする材料と受け止められています。同じ日、米財務省が発表した国債の買い入れ(バイバック)規模が市場の期待に届かず、需給面からも金利に上昇圧力がかかりました。これは先週このレポートで「来週の米長期金利を左右する材料」として挙げていたものです。PPIとバイバックに原油100ドル突破によるインフレ懸念が重なり、米長期金利は一段と上昇。ドルは堅調に推移し、ドル円は154.67円まで戻して9/7以来の円安・ドル高水準となりました。

⚠️ 注意:今週の値動きは前半と後半でほぼ真逆です。前半は「日銀の利上げ観測」で円買い、後半は「米インフレの上振れ」でドル買い。同じ1週間のなかで、金利差の分母(日本)と分子(米国)が交互に動いた形になります。週間騰落率-1.707%という数字だけを見ると一方通行に見えますが、実際には152.89円から154.67円まで1.8円近く戻している——週の後半だけを切り取れば、円は負けていました。
9/11(金) 米8月CPI コア前月比+0.3%が予想を上振れ、FOMCの利上げ確率は85.6%へ 📈 米10年利回りは週間高値4.98%で100日間高値を更新、レンジ内98.6%

金曜(9/11)の米8月消費者物価指数(CPI)は、FOMCの直前という絶妙なタイミングでの発表でした。総合は前月比+0.4%(予想どおり、前回+0.1%)・前年比+3.4%(予想どおり)で、前月比は5月来で最高。FRBが重視するコアCPIは前月比+0.3%と、予想の+0.2%を上回り4月来で最高となりました。一方でコア前年比は+2.4%と7月の+2.5%から鈍化し、2021年3月来で最低です。つまり「年間ペースは落ちているが、足元の月次が再加速している」という、いちばん判断の難しい組み合わせでした。市場の反応ははっきりしていて、9/15〜16のFOMCでの利上げ確率は発表前の71.5%から85.6%へ上昇。米10年国債利回りは週間高値4.98%で100日間高値を更新し、レンジ内位置は98.6%まで来ました。ドル円は発表直後に154.47円まで急伸したあと15分後には153円台半ばへ反落する「行って来い」、金は4,290ドル台へ急落してから4,360ドル台へ切り返しています。

💡 チェックポイント:先週このレポートで「来週最大のイベントは9/11の米8月CPI」と書き、焦点を「米CPIで金利差が開き直すか、それとも日銀の連続利上げ観測が勝つか」としました。結果は引き分けに近い形です。CPIは確かに上振れて米金利は100日間高値を更新しましたが、ドル円は154円台までしか戻せず、週間ではマイナス。先週と同じ「米金利が上がってもドル円が戻りにくい」構図が、2週続けて確認されたことになります。
週間を通じて 株式は日米ともに週の終盤に反発 ただし週間の方向は逆 🔄 日経は9/10に3日ぶり反発、NYダウは9/11に5営業日ぶり反発

株式は、週の終盤にそろって戻しました。日本株は木曜(9/10)に3日ぶりの反発で、前日比+128円の65,271円。朝方は金利上昇と中東情勢への警戒から先物が950円超下落する場面もありましたが、台湾積体電路製造(TSMC)の8月売上高が前年同月比+53.3%と伝わったことでアドバンテストやキオクシアなど半導体関連が買われ、翌9/11のSQ(特別清算指数)算出をにらんだ先物買いも加わって切り返しています。米国株は金曜(9/11)に主要3指数がそろって5営業日ぶりの反発で、NYダウは前日比+509.19ドル(+0.98%)の52,573.29ドル。コアCPIの前月比が予想を上回ったにもかかわらず上昇したのは、コア前年比が2021年3月来の低水準だったことが下支えになったためです。ただし週間で見ると、日経は+1.645%、NYダウは-1.574%と方向は逆になりました。

📅 来週の注目材料(9/14〜9/18)──FOMCと日銀会合が連続する週
💡 チェックポイント:
・9/15〜16(火〜水)FOMC──ドットチャート(経済見通し)の公表回です。今週のCPIを受けて利上げ確率は85.6%まで上がり、市場は「利上げはほぼ既定路線」と見ています。焦点は利上げの有無より、その先の回数と道筋
・9/17〜18(木〜金)日銀金融政策決定会合──0.25%の利上げで政策金利1.25%程度へという見方を市場は8割超織り込み済み。焦点は「利上げしたあと、どれだけタカ派の姿勢を示せるか」
・両会合が2日違いで連続する点が今回の特徴です。先にFOMCがドルの下値を支えられるか、そのあと日銀会合が「材料出尽くし」になるかという順番で相場が動きます
・市場では「日銀が利上げしても円が買われない」という見方も出ています。すでに8割超を織り込んだ材料が実現しても、新しい買い材料にはなりにくいという理屈です
・そのほかホルムズ海峡の通航状況──封鎖が続くか緩むかで、原油と円の両方が動きます
今週のドル円は、先週の市場予想レンジ153.00〜158.00円の下限を割り込む152.89円まで下げました。来週は2つの中央銀行が2日違いで答えを出す週です。「織り込み済みの材料が実現したとき、相場はどちらへ動くか」──今年でも指折りの見どころのある週になりそうです。
FX日足チャート 15通貨ペア 移動平均線
🔵 陽線(上昇)/ 🔴 陰線(下落) 移動平均線:緑25日・水色50日・青100日・赤200日
USD/JPY(ドル円) 📉 週間-1.71%で153.594円──週間安値152.89円が75日間安値を更新、協調介入時の安値を割り込む

ドル円は153.594円で週間-1.707%(-2.668円)と2週続落しました。週間始値156.124円・週間高値156.282円から週間安値152.89円まで3.4円の下落で、この安値がそのまま75日間安値を更新しています。先週このレポートで焦点に挙げた7/31の協調介入時安値155.211円は、週の前半であっさり割り込みました。移動平均線は4本すべてが上方で、SMA25(157.974円)・SMA50(159.702円)・SMA100(159.669円)・SMA200(158.402円)。乖離率はSMA50で-3.825%、SMA100で-3.805%、SMA200で-3.035%と、先週より一段広がりました。SMA配列は「混在」のままですが、チャートを見るとSMA25がはっきり下向きに変わっています。週間安値から週末には154.67円まで戻した点も押さえておきたいところです。

🔴 ポイント:先週「介入で作った安値を、市場が自力で更新できるか」と書いた問いに、今週は答えが出ました。155.211円を割り、152.89円まで2.3円以上も下へ。しかも今年2月中旬以来の水準です。ただし週の後半は米PPI・CPIの上振れで154円台まで戻しているので、一方通行の下落ではありません。来週はFOMC(9/15〜16)と日銀会合(9/17〜18)が連続します。下の節目は152円台前半、上は155.211円が今度はレジスタンス(壁)として機能するか——この2つが当面の目安です。
EUR/JPY・GBP/JPY・AUD/JPY・CHF/JPY 📉 円が2週連続で6ペア全勝──4ペアが75日間安値を更新、CHF/JPYは下降パーフェクトオーダーへ

クロス円は2週連続で全ペアが下落し、ドル円・CAD/JPYを含めた6つの円ペアすべてで円が勝ちました。下落率順にCHF/JPY(188.026円、週間-2.490%=15ペアで最大の下落)、AUD/JPY(110.138円、-2.147%)、EUR/JPY(178.140円、-1.837%)、GBP/JPY(207.769円、-1.632%)。EUR/JPY(177.856円)・GBP/JPY(207.097円)・CHF/JPY(187.839円)の3ペアは週間安値がそのまま75日間安値を更新し、CAD/JPY(110.55円)を加えれば4ペアが直近75営業日の最安値を更新したことになります。なかでもCHF/JPYは、SMA25(195.541円)>SMA50(197.467円)>SMA100(199.495円)>SMA200(199.599円)と線が上から下へ順に並ぶ下降パーフェクトオーダーに入りました。SMA200乖離率-5.798%は15ペアで最も大きなマイナスです。AUD/JPYは先週唯一守っていたSMA200(110.880円)をついに割り込み、4本すべてのSMAの下へ落ちました。

🔴 ポイント:先週「いちばん下げたのはGBP/JPYとCHF/JPY──どちらも利上げから遠い通貨」と書きました。今週はその構図がさらに進み、CHF/JPYが15ペアで唯一の下降パーフェクトオーダーになっています。移動平均線の並びそのものが下向きに固まったということで、単発の下げとは意味が違います。もうひとつの変化がAUD/JPYのSMA200割れで、先週「唯一持ちこたえた」と書いたペアが1週間で陥落しました。豪ドルは対ドルでは依然として全SMAの上にいますから、豪ドルが弱いのではなく、円が強すぎるということがこの1組でよくわかります。
EUR/USD(ユーロドル) 🔄 週間-0.13%で1.1598──3週連続でSMA200に届かず、値幅はわずか0.0085ドル

EUR/USDは1.1598で週間-0.127%(-0.0015ドル)と、ほとんど動きませんでした。週間高値1.1654・週間安値1.1569で値幅は0.0085ドル——先週(0.0075ドル)に続いて小動きです。位置関係も先週と変わらず、SMA50(1.1527)・SMA100(1.1557)の上、SMA25(1.1609)とSMA200(1.1632)の下。SMA200乖離率は-0.286%で、3週続けて200日線の手前で止まっています。SMA配列は「混在」のままです。

⚠️ 注意:先週「SMA200(1.1632)が2週続けて壁になっている」と書きましたが、今週は3週連続になりました。しかも今週はSMA25(1.1609)も割り込んでいます。米CPI・PPIの上振れでドルが買われた影響ですが、値幅で見れば0.0085ドル——今週これだけ円が動いたなかで、ユーロドルは2週続けてほとんど動いていません。相場の主役が依然として「円対その他」であり、「ドル対ユーロ」ではないことを示しています。
GBP/USD(ポンドドル) 🔄 週間+0.08%で1.3527──2週連続で15ペア最小の変動、SMA25の下は続く

GBP/USDは1.3527で週間+0.078%(+0.0010ドル)と、2週連続で15通貨ペア最小の変動となりました。週間高値1.3567・週間安値1.3479で、値幅は0.0088ドル。先週割り込んだSMA25(1.3546)の下は今週も続いており、乖離率は-0.141%とごくわずかです。SMA50(1.3475)・SMA100(1.3440)・SMA200(1.3449)の上は維持しています。

💡 チェックポイント:先週「100日線と200日線がほぼ同水準(1.3439/1.3442)で並んでいるので、1.344付近が引き続き下値の目安」と書きました。今週もSMA100は1.3440、SMA200は1.3449でほぼ同じ位置にあり、週間安値1.3479はその手前で止まっています。2週連続で15ペア最小の変動ということは、ポンドとドルは同じ方向を向いているということです。一方でGBP/JPYは-1.632%——今週も動いているのは円のほうでした。
AUD/USD・NZD/USD(資源国通貨) 📉 NZD/USDが-1.15%で全SMA下へ──AUD/USDは3週連続で75日間高値を更新しつつ反落

先週まで2週続いた「豪ドル高・NZドル安」の構図は、今週も形を変えて続きました。AUD/USD(0.7170、週間-0.453%)は週間高値0.7237がそのまま75日間高値——3週連続で直近75営業日の最高値を更新したものの、そこから押し戻されて3週ぶりの下落で着地しました。それでも4本すべてのSMA(0.7143/0.7064/0.7079/0.6999)の上は維持しており、SMA200乖離率+2.454%は15ペアで最大のプラスです。一方のNZD/USD(0.5815、週間-1.146%)は3週続落で、先週割り込んだSMA25(0.5900)に加えてSMA50(0.5853)・SMA100(0.5844)・SMA200(0.5855)もまとめて割り込み、4本すべてのSMAの下へ落ちました。週間安値は0.5795です。

⚠️ 注意:先週「同じ資源国通貨でも、2週続けて明暗が分かれ続けている」と書きましたが、今週はその差がさらに開きました。豪ドルは75日間高値を更新して全SMAの上、NZドルは全SMAの下——同じ「資源国通貨」でひとくくりにできる状態ではありません。NZドルについては、9/2にRBNZ(ニュージーランド準備銀行)が実際に利上げしたにもかかわらずその先の利上げ経路が想定ほどタカ派でなかったことが尾を引いています。利上げしたNZドルが売られ、まだ利上げしていない円が買われる——今の相場が見ているのは「金利の水準」ではなく「これから先のペースの予想が動いたかどうか」だということです。
EUR/CHF・USD/CAD・USD/CHF 📈 USD/CHFが+0.81%で15ペア最大の上昇──EUR/CHFは75日間高値を更新、4週連続で唯一の真のパーフェクトオーダー

フラン売りが、今週いちばんわかりやすい形で出ました。USD/CHF(0.8165、週間+0.810%)は15通貨ペアで最大の上昇率となり、4本すべてのSMA(0.8082/0.8093/0.8006/0.7933)の上を維持。週間高値0.8170は75日間高値0.8206に迫っています。EUR/CHF(0.9467、週間+0.659%)は3週続伸で、週間高値0.9473がそのまま75日間高値——2週連続で直近75営業日の最高値を更新しました。4本すべてのSMA(0.9383/0.9329/0.9255/0.9230)の上にあり、SMA配列も上昇パーフェクトオーダー。4週連続で15ペア唯一の「真のパーフェクトオーダー」です。USD/CAD(1.3867、週間+0.231%)はSMA200(1.3834)とSMA25(1.3859)を取り返し、先週の「4本すべてのSMAの下」から抜け出しました。SMA50(1.3975)・SMA100(1.3926)は依然として上方にあります。

💡 チェックポイント:先週「4本すべての上にいるのはAUD/USD・USD/CHF・EUR/CHFの3ペアだけ。そのうち2ペアがフラン絡みで、共通点はフランが売られ続けていること」と書きました。今週も同じ3ペアです。しかも今週はUSD/CHFが15ペア最大の上昇、CHF/JPYが15ペア最大の下落——上昇1位と下落1位の両方がフラン絡みで、しかもどちらもフラン安の方向。利上げから最も遠い通貨が、利上げに近い通貨の前でひたすら売られるという今の相場の構図が、この2ペアに集約されています。USD/CADが200日線を取り返したのは、原油+9.3%(カナダドル買い)よりドル高(ドル買い)が勝ったということです。
EUR/GBP・CAD/JPY・EUR/AUD 📉 CAD/JPYが75日間安値を更新──EUR/AUDは6週ぶりの上昇も下降パーフェクトオーダー、EUR/GBPは反落

CAD/JPY(110.730円、週間-1.947%)は2週続落で、週間安値110.55円がそのまま75日間安値——直近75営業日の最安値を更新しました。4本すべてのSMA(113.997/114.307/114.624/114.501)の下にある状態が2週続いています。原油が2週連続で+9%台というカナダドルの追い風があってなお、円高がそれを上回った形です。EUR/AUD(1.6170、週間+0.296%)は6週ぶりの上昇となりましたが、週間安値1.6077はそのまま75日間安値で3週連続の更新。4本すべてのSMA(1.6253/1.6320/1.6327/1.6635)の下にあり、SMA配列は下降パーフェクトオーダーです。EUR/GBP(0.8573、週間-0.208%)は1週で反落し、SMA25(0.8564)・SMA50(0.8549)の上は維持しつつ、SMA100(0.8594)・SMA200(0.8644)は依然として上方にあります。

⚠️ 注意:今週の位置関係を整理すると、4本すべてのSMAの上にある通貨ペアは3ペア(AUD/USD・EUR/CHF・USD/CHF)で先週と同じ、4本すべての下は7ペアから8ペアへ増えました(USD/JPY・EUR/JPY・GBP/JPY・AUD/JPY・CHF/JPY・CAD/JPY・NZD/USD・EUR/AUD)。USD/CADが抜け出した一方で、AUD/JPYとNZD/USDが落ちた形です。SMA配列で見ると、上昇パーフェクトオーダーは4週連続でEUR/CHFの1ペアのみ、下降パーフェクトオーダーはCHF/JPYとEUR/AUDの2ペア。15ペアのうち12ペアが「混在」で、方向感が定まっている通貨ペアは相変わらず少数派です。
グローバル市場 コモディティ チャート 直近100日
🔵 陽線(上昇)/ 🔴 陰線(下落) 各銘柄の直近100営業日の値動き
📊 日経平均株価 📈 週間+1.65%で65,271円──3日ぶり反発、ただし3本のSMAはすべて上方のまま

日経平均は65,271円で週間+1.645%(+1,056円)と反発しました(データ日:9/10(木))。週間変動は9/3終値(64,215円)との比較なのでご注意ください——先週の記事で扱った64,214円がそのまま比較の基準です。週の中身は大きく振れていて、週間始値64,499円から週間高値66,792円まで戻したあと週間安値64,187円まで押し戻され、そこから65,271円まで切り返しました。値幅は2,605円です。9/10は3日ぶりの反発で、朝方は先物が950円超下落する場面もありましたが、TSMCの8月売上高が前年同月比+53.3%と伝わったことで半導体関連が買われ、翌9/11のSQ算出をにらんだ先物買いも重なって前日比+128円で引けています。ただし移動平均線はSMA5(65,421円)・SMA25(66,216円)・SMA50(66,251円)の3本すべてが依然として上方で、先週の「全SMA下抜け」から抜け出せてはいません。レンジ内位置は先週の49.5%から47.5%へわずかに低下し、月間は-2.537%とマイナスに転じました。

⚠️ 注意:今週の日経は「戻したように見えて、実は戻り切っていない」という形です。週間では+1.645%ですが、これは先週の-2.899%の半分強を取り返したにすぎません。しかもレンジ内位置は49.5%→47.5%とむしろ低下していて、月間はプラス0.40%からマイナス2.54%へ転落しています。先週「63,773円の週間安値を割らずに耐えられるか」と書いた点については、今週の安値64,187円でかろうじて守られました。当面はSMA5(65,421円)を終値で上回れるかが、戻りの本気度を測る最初の目安になります。
📈 NYダウ平均 📉 週間-1.57%で52,573ドル──3本すべてのSMAを下抜け、レンジ内79.4%→64.0%

NYダウは52,573ドルで週間-1.574%(-841ドル)と3週続落しました。特徴的なのは週間高値53,110ドルが週間始値と同じ——つまり週初がそのまま高値で、そこから週間安値51,963ドルまで一方的に下げた形です。最終日の9/11に5営業日ぶりの反発で+509.19ドル(+0.98%)と戻して52,573.29ドルで着地しました。移動平均線はSMA5(52,644ドル)・SMA25(53,318ドル)・SMA50(52,967ドル)の3本すべてを下抜け、先週維持していたSMA5・SMA50も今週は割り込んでいます。レンジ内位置は先週の79.4%から64.0%へ大きく低下し、月間は-2.226%です。

💡 チェックポイント:今週は日経+1.65%・ダウ-1.57%と、先週とは日米の向きが入れ替わりました。ダウを押し下げたのは米長期金利の上昇で、10年利回りが100日間高値を更新するなかでは、株のバリュエーション(割高・割安の物差し)に逆風がかかります。それでも9/11はコアCPIの前月比が上振れたのに上昇しました。コア前年比が2021年3月来の低水準だったことが効いています。同じ指標の「月次」と「年次」で、株と金利が別々の部分を見た——そういう日でした。
📈 米10年国債利回り 🚀 4.97%へ上昇──週間+3.99%は12銘柄で2番目、週間高値4.98%が100日間高値を更新しレンジ内98.6%

米10年国債利回りは4.97%で週間+3.992%(+0.19ポイント)と急上昇しました。週間高値4.98%がそのまま100日間高値で、2週連続で直近100営業日の最高値を更新しています。週間安値4.76%からの上げ幅は0.22ポイント。要因は原油100ドル突破によるインフレ懸念、9/10の米8月PPI前年比+5.4%(予想+5.3%)、米財務省の国債バイバックが期待外れだったこと、そして9/11の米8月CPIでコア前月比が+0.3%と上振れしたことの4つが重なった結果です。SMA5(4.87%)・SMA25(4.74%)・SMA50(4.67%)をすべて上回り、レンジ内位置は先週の95.2%から98.6%へ。月間では+6.258%です。100日間安値は4.26%ですから、3か月半でおよそ0.7ポイント切り上がった計算になります。

🔴 ポイント:先週「米金利は100日間高値を更新したのに、ドル円は週間-2.38%と急落した」と書きました。今週もまったく同じ組み合わせです。米10年利回りはさらに0.19ポイント上がって4.97%・レンジ内98.6%、それでもドル円は週間-1.707%。2週続けて「金利差が開いてもドル円が戻らない」状態が確認されたことになります。ただし今週は週の後半だけ見れば152.89円から154.67円まで戻しているので、効かなくなったのではなく、効き始めるのが遅くなっていると見るのが正確でしょう。100日チャートでは、利回りは4月の4.26%付近から一貫して切り上がり、いまレンジの上端に張り付いています。
😨 VIX指数(恐怖指数) 🔄 15.84へ上昇──週間+9.02%、週間高値18.17まで跳ねてレンジ内7.7%→21.4%

VIX指数は15.84で週間+9.016%(+1.31ポイント)と上昇しました。週間始値15.02から週間高値18.17まで跳ね、週間安値は14.99。最終日の9/11には前日比-11.211%と大きく低下して15.84で引けています。レンジ内位置は先週の7.7%から21.4%へ、3倍近くに上昇しました。SMA5(16.23)・SMA25(15.33)・SMA50(16.12)のうちSMA25だけを上回る位置で、月間では+8.866%とプラスに転じています。

⚠️ 注意:先週「跳ねたけれど、すぐ戻った。市場はまだ局地的なリスクとして扱っている」と書きました。今週は少しだけ扱いが変わりました。週間高値18.17は先週の16.82より高く、レンジ内位置も7.7%から21.4%へ。2週連続で100日間安値を更新していた状態からは、はっきり離れました。とはいえ15.84という水準自体は100日間レンジのまだ下から2割のところで、警戒が本格的に高まったとは言えません。ホルムズ海峡が事実上の封鎖と言われ、原油が100ドルを超えた週にこの水準——市場はまだ、原油高を「インフレの話」として処理していて、「金融危機の話」とは見ていないということです。
₿ ビットコイン(BTC/JPY) 📉 週間-5.10%で1,186万円──12銘柄で最大の下落、SMA5・SMA25を割り込みレンジ内85.6%→69.2%

ビットコインは11,862,903円で週間-5.097%(-637,115円)と、12銘柄で最大の下落率となりました(データ日:9/12)。週間高値12,575,445円・週間安値11,809,503円で、値幅は約77万円。8月半ばから3週間続いた1,220万〜1,290万円の高値もみ合いから、下方向に抜けた形です。移動平均線はSMA5(11,982,737円)・SMA25(12,204,364円)をともに割り込み、SMA50(11,207,476円)の上はかろうじて維持。レンジ内位置は先週の85.6%から69.2%へ16ポイント以上も低下し、月間は+17.355%とプラスを保っています。下げの背景は米長期金利の上昇で、金利のつかない資産にとっては逆風です。

⚠️ 注意:先週「一段落したまま高値圏を保っている」と書いた状態が、今週崩れました。きっかけははっきりしていて、米10年利回りが100日間高値を更新する一方で、原油100ドル超えがインフレ懸念を強めたこと。「金利が上がる=金利のつかない資産の相対的な魅力が下がる」という、教科書どおりの反応です。注目したいのは下げ幅の大きさで、-5.10%は12銘柄のなかで最大。日経+1.65%、ダウ-1.57%と比べても際立ちます。SMA50(11,207,476円)まではあと5.5%で、ここが次の下値の目安になります。
⟠ イーサリアム(ETH/JPY) 🔄 週間-0.69%で385,798円──BTCより明確に強く、3週ぶりに立場が逆転

イーサリアムは385,798円で週間-0.688%(-2,673円)と小幅安にとどまり、BTC(-5.097%)を大きく上回る底堅さを見せました(データ日:9/12)。週間高値395,836円・週間安値371,245円で値幅は約2.5万円。SMA5(381,108円)・SMA25(383,415円)・SMA50(342,683円)の3本すべての上を維持しており、3本すべてを割り込みかけたBTCとは対照的です。レンジ内位置は先週の84.9%から86.3%へ上昇し、BTC(69.2%)を17ポイント上回りました。月間では+28.438%で、12銘柄のなかで引き続き最大です。最終日の9/11には前日比+2.483%と反発しています。

💡 チェックポイント:先週「3週間ぶりにETHよりBTCのほうが強いという並びに戻った」と書きましたが、今週は1週でまた逆転しました。しかも今回の差は-0.69%対-5.10%と4.4ポイントと、はっきりしています。レンジ内位置で見ても86.3%対69.2%で、ETHのほうが高値圏に近い状態です。金利上昇という同じ逆風を受けながら、片方だけが崩れたのは今週の特徴と言えます。ただしETHの月間+28.44%はBTCの+17.36%を大きく上回りますから、上げ幅が大きかったぶん、次に調整が来たときの振れ幅も大きくなりやすい点は変わりません。
🛢️ WTI原油 🚀 週間+9.30%で99.99ドル──2週連続で+9%台、週間高値104.46ドルでレンジ内55.1%→75.1%

WTI原油は99.99ドルで週間+9.303%(+8.51ドル)と急騰し、2週連続で12銘柄最大の上昇率となりました(データ日:9/11)。2週連続で+9%台という動きです。週間始値92.26ドルから週間高値104.46ドルまで一気に駆け上がり、最終日は前日比-2.43%と反落してちょうど100ドルに届かない99.99ドルで引けています。週間安値は90.87ドル。SMA5(96.61ドル)・SMA25(87.14ドル)・SMA50(83.23ドル)をすべて大きく上回り、レンジ内位置は先週の55.1%から75.1%へ。月間では+20.079%と、こちらも12銘柄で最大です。100日間高値110.93ドルまでは10.9%。

🔴 ポイント:2週間の動きを並べると83.44ドル → 91.22ドル → 99.99ドル、週間高値ベースでは93.14ドル → 104.46ドルです。2週で約20%——先週「テクニカルより中東の一報のほうが先に動く」と書いたとおりの展開が続いています。今週決定的だったのは、撃ったのが米軍だったことと、ホルムズ海峡が「事実上の封鎖」と表現される状態になったことです。日本は原油輸入の約94%を中東に頼り、その約8割がこの海峡を通ります。原油高は貿易赤字の拡大を通じて本来なら円売り材料ですが、2週続けて日銀の利上げ観測がそれを上回りました。この綱引きがいつ逆転するかは、来週の日銀会合の結果次第です。
🥇 金(Gold) 📉 週間-0.90%で4,390.0ドル──SMA5・SMA25をそろって割り込み、月間もマイナスへ

金は4,390.0ドルで週間-0.898%(-39.8ドル)と2週続落しました(データ日:9/11)。週間始値4,391.9ドルから週間高値4,444.9ドル・週間安値4,330.7ドルと、値幅114.2ドルは先週(245ドル超のV字)よりずっと落ち着いています。移動平均線はSMA5(4,398.84ドル)・SMA25(4,449.93ドル)をともに下抜け、SMA50(4,266.43ドル)の上は維持。先週まで3本すべての上にいたので、1週間で2本を失ったことになります。レンジ内位置は先週の56.1%から53.3%へ低下し、月間は-0.429%とマイナスに転落しました。9/11のCPI発表直後には4,290ドル台へ急落してから4,360ドル台へ切り返す場面もありました。

⚠️ 注意:金にとって今週は逆風が2つでした。ひとつは米長期金利の上昇で、金利のつかない資産の相対的な魅力が下がります。もうひとつは9/10のPPI上振れと9/11のCPIコア上振れで、FRBの利上げ観測が強まれば金融引き締め=金の下押し材料になるという流れです。中東情勢は悪化しているのに金が下げた——先週は「地政学リスクが金利の重しを打ち消した」と書きましたが、今週は逆に金利の重しが勝ちました。同じ材料の組み合わせでも、どちらが勝つかは週によって入れ替わります。月間がマイナスに転じた点は、8月の急騰局面がひと区切りついたことを示しています。
🥈 銀(Silver) 📉 週間-1.56%で65.02ドル──週間高値68.11ドルから下げ、レンジ内29.5%は12銘柄で下から2番目

銀は65.02ドルで週間-1.555%(-1.03ドル)と2週続落しました(データ日:9/11)。週間高値68.11ドルから週間安値63.15ドルまで4.96ドル(7.3%)下げたあと65.02ドルまで戻して着地しています。SMA5(65.92ドル)・SMA25(66.23ドル)をともに下抜け、SMA50(62.53ドル)の上は維持。金とまったく同じ位置関係の変化です。レンジ内位置は先週の34.9%から29.5%へ低下し、12銘柄のなかではVIX(21.4%)に次いで下から2番目。月間は-0.816%とマイナスに転じました。100日間高値88.89ドルまでは、まだ大きな距離があります。

⬜ 白金(Platinum) 📉 週間-1.07%で1,801.6ドル──週間高値1,916.8ドルからは6.0%の下落、貴金属3品目がそろって続落

白金は1,801.6ドルで週間-1.065%(-19.4ドル)と2週続落しました(データ日:9/11)。ただし週の中身は貴金属3品目でいちばん荒く、週間高値1,916.8ドルから週間安値1,771.0ドルまで145.8ドル(7.6%)の値幅があり、高値から終値までは6.0%の下落です。SMA5(1,836.46ドル)・SMA25(1,803.49ドル)をわずかに下回り、SMA50(1,718.35ドル)の上は維持。レンジ内位置は先週の44.7%から40.6%へ低下し、月間は+2.300%で貴金属3品目のなかで唯一プラスを保っています。なおチャートを見ると、白金は6月以降データが飛び飛びになっている日が多く、日々の値動きの形は他銘柄ほど滑らかではない点にご注意ください。

⚠️ 注意:3品目の週間騰落は金-0.90%・白金-1.07%・銀-1.56%で、そろって2週続落となりました。先週は「いったん落ち着きどころを探っている」と書きましたが、今週は落ち着きどころではなく下方向へ一歩です。共通の理由は米長期金利の上昇と、PPI・CPIの上振れによる利上げ観測の強まり。月間では金-0.43%・銀-0.82%・白金+2.30%となり、8月の急騰が「直近1か月」の計算期間からほぼ外れきったことがわかります。3品目そろってSMA5とSMA25を割り込んだのは、短期の勢いが完全に切れたサインです。次の下値の目安はSMA50(金4,266.43ドル・銀62.53ドル・白金1,718.35ドル)になります。
🇨🇳 上海総合指数 / 🇮🇳 インド SENSEX 📉 インドは-1.64%で5週続落、レンジ内26.2%──上海は3週連続で終値データが取得できず

上海総合は3週連続で終値データが取得できませんでした。週間のレンジは始値3,942.51・高値3,958.12・安値3,916.49で、先週のレンジ(3,926.50〜3,995.18)より上下とも狭く、やや切り下がっています。100日間高値4,258.86・安値3,741.11のレンジでは、引き続き中央付近です。インドSENSEX(74,903、データ日:9/10)は週間-1.642%(-1,250ポイント)と5週続落。週間安値74,598は100日間安値73,319にかなり近い水準です。SMA5(75,579)・SMA25(77,097)・SMA50(77,318)をすべて下回る状態が3週連続で続き、レンジ内位置は先週の46.9%から26.2%へ大きく低下。月間は-4.161%とマイナス幅を広げました。

🔴 ポイント:インドの弱さは、今週いよいよ目立つ水準になりました。5週続落・レンジ内26.2%・月間-4.16%で、100日間安値が視野に入っています。理由ははっきりしていて、原油の純輸入国であるインドにとって、WTIの2週連続+9%台は直撃だからです。エネルギー価格の高騰はインフレ再燃・経常赤字の拡大・ルピー安につながり、それがさらに外国人投資家の資金流出を呼びます。ルピーは年初来で6%超下落し、アジア通貨のなかで最も弱い通貨です。日経が円高で苦しみ、インドは原油で苦しむ——先週書いたこの構図は、今週日経が反発した一方でインドがさらに下げたことで、より鮮明になりました。

📋 今週の全体まとめ

チャートをざっくり3グループに分けると——

🟢 上昇したもの:WTI原油(+9.30%・99.99ドル・週間高値104.46ドル・2週連続で12銘柄最大の上昇・月間+20.08%・レンジ内55.1%→75.1%)、VIX(+9.02%・15.84・週間高値18.17・レンジ内7.7%→21.4%)、米10年利回り(+3.99%・4.97%・週間高値4.98%が2週連続で100日間高値を更新・レンジ内98.6%)、日経平均(+1.65%・65,271円・9/10は3日ぶり反発・ただし3本のSMAはすべて上方・レンジ内47.5%)、USD/CHF(+0.81%・15ペア最大の上昇・全SMA上を維持)、EUR/CHF(+0.66%・2週連続で75日間高値0.9473を更新・4週連続で15ペア唯一の真のPO)、EUR/AUD(+0.30%・6週ぶりの上昇・ただし週間安値1.6077は3週連続で75日間安値を更新)、USD/CAD(+0.23%・SMA200とSMA25を取り返し全SMA下から脱出)、GBP/USD(+0.08%・2週連続で15ペア最小の変動)

🔴 下落したもの:ビットコイン(-5.10%・11,862,903円・12銘柄で最大の下落・SMA5とSMA25を割り込み・レンジ内85.6%→69.2%)、CHF/JPY(-2.49%・188.026円・15ペア最大の下落・週間安値187.839円が75日間安値を更新・15ペアで唯一の下降パーフェクトオーダー)、AUD/JPY(-2.15%・唯一守っていたSMA200を割り込み全SMA下へ)、CAD/JPY(-1.95%・週間安値110.55円が75日間安値を更新)、EUR/JPY(-1.84%・週間安値177.856円が75日間安値を更新)、USD/JPY(-1.71%・153.594円・週間安値152.89円が75日間安値を更新し協調介入時安値155.211円を割り込む)、GBP/JPY(-1.63%・週間安値207.097円が75日間安値を更新)、インドSENSEX(-1.64%・74,903・5週続落・レンジ内46.9%→26.2%・月間-4.16%)、NYダウ(-1.57%・52,573ドル・3本すべてのSMAを下抜け・週初が週間高値・レンジ内79.4%→64.0%)、銀(-1.56%・65.02ドル・SMA5とSMA25を割り込み・レンジ内29.5%)、NZD/USD(-1.15%・3週続落で全SMA下へ)、白金(-1.07%・1,801.6ドル・週間高値1,916.8ドルからは6.0%の下落)、金(-0.90%・4,390.0ドル・SMA5とSMA25を割り込み月間もマイナスへ)、イーサリアム(-0.69%・385,798円・BTCより明確に強く3週ぶりに立場が逆転・レンジ内86.3%)、AUD/USD(-0.45%・3週連続で75日間高値0.7237を更新しつつ3週ぶりの下落)、EUR/GBP(-0.21%・1週で反落)、EUR/USD(-0.13%・3週連続でSMA200に届かず・SMA25も割り込む)

🟡 方向感を探っている:上海総合(3週連続で終値データが取得できず・週間レンジは3,916.49〜3,958.12と先週より狭く、やや切り下がり)

ひと言でまとめると、「介入で作った安値を市場が自力で割り、原油は100ドルへ。来週はFOMCと日銀が2日違い」という週でした。先週このレポートは、7/31の協調介入時安値155.211円を「円安トレンドが本当に終わったかどうかの試金石」と書きました。答えは週の前半に出ています。火曜(9/8)の東京市場でドル円は152円台後半——今年2月中旬以来、約半年ぶりの円高水準まで下げ、週間安値152.89円は介入時安値より2.3円以上も下で、そのまま75日間安値を更新しました。背景は9/17〜18の日銀会合での利上げ観測(政策金利1.25%程度へ、市場は8割超を織り込み)、ベッセント米財務長官が8/30に植田総裁へ「断固とした措置」への支持を伝えたこと、そして円キャリー取引の巻き戻しです。円は2週連続で6つの円ペア全勝で、EUR/JPY・GBP/JPY・CHF/JPY・CAD/JPYの4ペアが75日間安値を更新。最大の下落はCHF/JPY-2.490%で、15ペアで唯一の下降パーフェクトオーダーに並びました。先週唯一SMA200を守っていたAUD/JPYも今週は陥落し、4本すべてのSMAの下は7ペアから8ペアへ。もう一方の主役は中東で、9/9未明に米軍がペルシャ湾でイランのタンカー5隻を攻撃、イランはヨルダンの米軍基地へ報復し、ホルムズ海峡は事実上の封鎖状態となりました。WTIは週間高値104.46ドル・終値99.99ドル・週間+9.303%で2週連続の+9%台、2週間で83.44ドル → 99.99ドルです。ところが週後半、9/10(木)の米8月PPIが前年比+5.4%(予想+5.3%)、9/11(金)の米8月CPIがコア前月比+0.3%(予想+0.2%、4月来で最高)とインフレ指標が2つとも上振れ。9/15〜16のFOMCでの利上げ確率は71.5%から85.6%へ上がり、米10年国債利回りは4.97%・週間高値4.98%で2週連続の100日間高値更新・レンジ内98.6%まで来ました。ドル円も154.67円まで戻しています。それでも週間ではマイナス——2週続けて「米金利が上がってもドル円が戻りにくい」状態が確認されました。金利上昇の影響は資産ごとに分かれ、ビットコインは-5.10%で12銘柄最大の下落(高値もみ合いから下抜け)、貴金属は金-0.90%・白金-1.07%・銀-1.56%と3品目そろって2週続落でSMA5・SMA25を割り込み、一方でイーサリアムは-0.69%と踏みとどまって3週ぶりにBTCを上回りました。株式は方向が分かれ、日経は9/10に3日ぶり反発で週間+1.65%(ただしレンジ内位置は49.5%→47.5%と低下し、月間もマイナスへ)、NYダウは週初が高値のまま週間-1.57%で3本すべてのSMAを下抜け。インドSENSEXは原油高とルピー安で5週続落、レンジ内26.2%と100日間安値が視野に入りました。そして来週、FOMC(9/15〜16)と日銀会合(9/17〜18)が2日違いで連続します。米国は利上げがほぼ既定路線(85.6%)、日本も利上げを8割超織り込み済み——つまりどちらも「やること」はすでに価格に入っています。焦点はその先の道筋をどう示すかで、市場には「日銀が利上げしても円は買われない」という見方も出ています。織り込み済みの材料が実現したとき、相場はどちらへ動くのか。今年でも指折りの見どころのある週になりそうです。

※ 本記事は個人による相場チャートの分析まとめです。投資の推奨・助言を目的とするものではありません。投資に関する最終判断はご自身でお願いします。相場は予告なく大きく変動することがあります。余裕資金での投資を心がけましょう。